July 30, 2006

確かに髪は伸びていた。いや、伸び放題と言ってもいい。したがって、本日僕が髪を切ろうと思ったのも無理からぬことだ。しかし、だ。問題はどこで切るかということである。美容室というのは山ほどあるが、腕の方もピンからキリまである。僕はいつもの美容院に予約の電話を入れた。すると、今日は予約が一杯だという。それで、近所の遊歩道沿いにある小さな美容室に行くことを思い立った。結果的にはこれが大失敗だった。

それまで、一応伸びたなりにそれなりの髪型にはなっていた。だから僕はその原型を留めたままにしておきたいとも思ったし、夏だから短くしたいとも思った。要するに迷いはあったのだ。その初めて行く美容院に足を踏み入れると、やたらと厚化粧のブス、いや、あまり見栄えのしない顔の若い女が出てきた。僕は一抹の不安を覚えた。名前と住所を書かされ、席に就くと、唯一の男性と思われる若い男が担当ですと言ってやってきた。そのとき、僕以外にはパーマをかけている女性客ひとりしかいなかった。この時点で気づいてもよかったのだ。日曜日の午後、こんなに空いているというのにはわけがあることに。僕は髪型について自分のアイディアを伝えるのが下手だ。というか、アイディアというものをあまり持ち合わせていない。したがって、大体切る人任せにしてしまう。アバウトなところを言って、早速男は切り始めた。やたらと長い髪がどんどんと切り落とされていく。最終的には、かつらが一個作れるぐらいの髪の毛が僕の周りに落ちていた。途中で鏡を見せられ、どうですか、と訊かれた。まあ、途中だからと思い、よくわからないまま、ちょっと後ろと脇が長いのではないか、と僕は言った。すると、男は手を打ち、そうか、分かった、と言って、さらにどんどこどんどこ切り始めた。気がつくと、なんともアンバランスな、珍妙な髪型になっていた。男がワックスをつけようとするので、僕はいつも使わないので、と断った。じゃあ、お疲れ様でした、と男は唐突に言った。僕は驚いた。まだ途中だと思っていたのだ。というわけで、僕は4000円も取られて、中途半端な髪型にされてしまった。これからまた何ヶ月か、伸びるのを待つしかない。まったく、美容院だけは行きつけのところに行くべきである。

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July 29, 2006

今日は更新をしないことにする。って、あれ? 更新してしまった。ええいしょうがない、更新することにしよう。

そんなわけで中沢の代表引退宣言、どうにもピンと来ない。中田英のようにサッカー自体をやめるというわけでもなし、ただ代表だけをやめると宣言していったい何があるというのか? お前はジダンか、ネドヴェドか、ベッカムか? これまで僕の中で中沢は、日本代表の中で友達になりたいナンバーワンだったのだが、今回の件で大幅に評価を下げざるを得なくなった。とにかく中途半端であり、意味不明なのである。なにごとかやり切ったわけでもなし、後進に譲るというほどの歳でもなし。いったい何を考えているのだろう?

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July 28, 2006

さっき更新したばかりで、もう更新するというのもなんだか気がひけるが、そこはそれ、ここは無法地帯である。要するになんでもありなのである。

で、なんでまた更新する気になったかというと、ちょっと寂しくなった、ちょっと不安になったのだ。なにが、と言われると返答に窮するが、なんかこう、漠然とした不安、孤独感のようなものを感じる。それは例の病気でしょうと言われそうで、実際そうなのかもしれないが、2時間ほど前に抗不安剤を飲んだばかりなのでまた飲むわけにもいかず、ここはなんか書くことでまぎらわそうと思った。さて、それでなにを書くかなのだが、ここはひとつ、自分自身を分析でもしてみようと思う。そもそも僕という人間はアリのケツの毛ぐらいに気が小さいのだが、それが故になんかちょっとしたことですぐ不安になってしまうのだった。たとえば、HPのカウンタをチェックして昨日は20人来たのに今日は12人しか来なかった、というようなことがあると、いつか誰も来なくなってしまうのではないかと思って不安になる。要するにただでさえ社会からほとんど孤立しているのに、ネット上でも孤立してしまうのが怖いのだ。社会から孤立といえば、ほとんどパチプロと化した今の生活、このままでは就職の目処も立たず、完全にパチプロ化してしまうのも時間の問題と思われる。そこで、自分としては別にそれでもやぶさかではないのだが、さて、それを両親にどう説明したものか、と考えると、頭を抱えてしまうのだった。実際、世のパチプロの方々、特に結婚している人たちは周囲にどうやってその立場を認めさせているのだろう。新聞やテレビを見ると、やたらと「無職」という人たちが出てくる。この中の何分の一かはパチプロかスロプロなのだと思うが、一体全体、無職という職業でどうやって食っているのか、まったくの謎である。もしかしたら、裕福な無職、というものも存在するのだろうか。僕もいつか、というか近い将来、その「無職」というものに飲み込まれてしまいそうで不安になる。なにしろ、いい年をこいて無職というのはカッコ悪い。僕の価値観では、カッコ悪いというのは最悪なのだった。となると、どこかでバランスを取るしかない。とすると、今の現状では、フリーのモバイル・コンテンツ・プロデューサー(一応わずかながら収入もある)を本業とし、実のところはパチプロ、という、ときどきスーパーマンになるクラーク・ケントのような、と言えば語弊があるかもしれないが、まあなんつうか世を忍ぶ仮の姿を設けるしかないのであった。この辺のところも、近い将来、親に尋ねられたときに、最近どうなの? と言われて、実際は本業の方で年間20万ぐらいしか収入がないのに、まあまあだよ、てな具合に嘘を吐かねばならず、根が正直者の僕としては心苦しいことこの上ないのだった。

あれ? 気がつくとやたらと長文になっていて、こんな夜中にオレは何をしているのだろう、と自問自答しながら、気がつくとさっきまでの不安は雲散霧消しているではないか。不思議なものである。

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July 27, 2006

最近はここを訪れてくれる人の増減が日々激しい。やっぱりつまらんのかなあ……。最近は特にエピソードというほどのことも起こっていないし。と、思いながら、今日は彼女の就職が決まった。めでたいことである。彼女は今までずっと派遣社員だったが、今度は正社員である。ほっと一安心。

夜、彼女とロイヤルホストにアイスクリームを食べに行った。すると、やたらと混んでいた。人の話し声がやたらと耳に飛び込んでくる。そのうち、真向かいで話している彼女の声が聞き取りにくくなった。周りの人々の声が頭に入り込んで、ぼうっとしてしまったのである。頭の中に人々の声が渦巻いてしまう。前にも一度、周囲の声が頭の中に入り込んでしまったことがある。医者に言わせると知覚過敏なのだそうである。今回も具合が悪くなった。慌てて薬を飲むと、やがて治まった。やっぱり急に薬を全部飲まないというのは無理があったのかな。しばらくは安定剤だけでも飲むようにしないと。

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July 26, 2006

アーサー・C・クラークの「2001年宇宙の旅」読了。映画で何度見ても難解だったラストシーンの謎がやっと解けた。

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久しぶりに青空を見た。蝉が鳴き始めた。もう夏なんだね。こうしていてもじっとりと汗ばむ。ガソリンを入れたらリッター136円も取られた。いくらなんでも高すぎる。中東はいつになったら落ち着くのだろう。それとも落ち着くことなどなく、このまま石油は際限なく値上がりしてしまうのだろうか。だとしたら、ガソリンを入れるのにも覚悟がいることになる。車を走らせること自体、覚悟がいることになる。嫌な世の中になったものだ。

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July 25, 2006

実を言うと、今日は面接がひとつある予定だった。だった、というのは僕の方でキャンセルしたからである。その理由はというと、電話の応対が気に入らなかったから、というそれだけのことである。直感というものがある。ここは社員を大事にしていないな、常識があまりないな、ということが、たった1・2分の電話の会話で伝わってしまうこともある。とにかく、一度そういう印象を受けると、自分の一生を預ける気には到底なれない。まあ単なる僕の勘違いかもしれないが、そうであってもいいのだ。人間には危険察知能力がある。それは本能的なものだ。だから、僕は本能的に危険(?)を回避したというわけだ。

しかしなあ、こんなことではいつまで経っても就職することなど覚束ないかもしれない、などとも思うのだった。しかしながら、どういうわけか、今の生活がなんとなく気に入っている。ただひたすら焦っていた去年とは違う。なんか、ちょっとした充実感すらある。それがどこから来ているのかは分からないけど。なんか、自分が頑張っているという感じがする。一応、これでも必死に生きてはいるのである。って、これも怠け者の理屈なのかなあ。

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July 24, 2006

前にも書いたと思うけれど、今の僕の生活パターンというのはルーティン化していて、朝7時前後に起きる→朝食→ネット閲覧→就職活動→パチンコ屋に行く→昼寝→彼女のマンションに行って夕食→彼女となんとなくテレビを見たりして過ごす→帰宅→カメに餌をやる→風呂→床に就いて読書→寝る、の繰り返しである。自宅にいるとテレビは見る気がしないのだが、彼女のところにいると、なんとなく見る。それで、昨日今日と、NHKを見ていてなんとなく陰鬱というか、憂鬱になる番組を見た。昨日はNHKスペシャルの「ワーキングプア」、今日は「女性のうつ」。なんかどちらも身につまされるものがあった。特に前者は、自分もそうなってしまうのではないかという恐怖心が湧いた。30を過ぎると途端に就職が難しくなる、って話を聞くと、オレなんか論外じゃん、などと思ってしまうのだった。働いても働いても生活苦から抜け出せないという話は、なんかシャレにならんなあ、と思った。なにせ、僕の場合は働けるかどうかも怪しいのだ。それに加えて今日は鬱の特集。うーむ。自分もだいぶよくなったとはいえ、まだ治ったか治ってないのか分からない状態なので、他人事ではない。それに加えて、今日は彼女が婦人科に行って子宮筋腫を診てもらったところ、悪性の疑いもあるとのことで、ますます沈鬱になってしまうのだった。と、書きながら、案外と冷静な自分がいる。なんか、いつのまにか僕も少しずつ強くなってきているのだろうか。それとも単に嫌なことから目をそらしているだけなのだろうか。僕は強くなってきているのだと思いたい。少なくとも、何かから逃げ回っているわけではない、と思う。

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July 23, 2006

先日のこと、夜に公園まで散歩して、ベンチで休んでいると、生まれて初めてウシガエルの声を聞いた。それはウシというよりも、船の汽笛のようだった。結構大きい声だった。それで昨日の話、僕の仕事部屋でパソコンをやっていた彼女が、うちのカメが鳴いたというのだ。どんな鳴き声かというと、「カフッ」というようなものだったらしい。僕は一度も聞いたことがないので、にわかには信じがたかったが、彼女は確かに何度も聞いたと言い張る。うーむ。カメって鳴くのか? っていうか、爬虫類って鳴くのか? ガラガラヘビは尻尾で音を出すわけだし、せいぜいコモドドラゴンがしゅうしゅうと息を吐くぐらいじゃないのか? ま、確かに爬虫類より下等な動物、両生類とか虫とかが鳴くわけだからありえないことではないが……。僕の個人的な意見からすると、爬虫類は鳴かないものだと思う。だから、ゴジラが鳴くのもおかしいし、映画の中で恐竜が吼えるのもおかしい。まあホントに鳴くのだったら一度聞いてみたい気はするのだが。

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July 21, 2006

今日はグッド・ニュースが。そう、オシム監督が正式に誕生したのである。オシム・ジャパン。んー、考えただけでわくわくする。会見からオシム節を炸裂していたことだし、きっといい方向に持っていってくれるだろう。っていうか、オシムでダメなら、本当に日本は単なる力不足ということになる。しかし、オシムならきっと日本のよさを最大限引き出して変えてくれるだろう。まったく4年後が楽しみだ。まずは2年後のアジア・カップできっちりと結果を出して欲しい。特に、W杯でやられたオーストラリアに借りを返すこと。

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July 20, 2006

そんなわけで、とうとう47歳になってしまった。47歳。ん? 47って素数? ま、どうでもいいか。とにかく、またひとつ僕は年老いた。またひとつおっさんになった。誕生日は風呂の中で迎えた。記念に髭を剃った。しかし、風呂上りに鏡を見ると、心なしか老けたように見える僕の顔があった。なんて風に、そんな急に歳を取るわけじゃあない。何も変わりはしないのだ、一日かそこらで。ただ、就職活動では確実にまた不利になったことは確かだ。ふと思い返してみれば、就職活動を始めたときはまだ45歳だった。早いなあ。日付が変わるまではちょっとセンチメンタルな気分にさえなった。どこか物悲しいものがあるのだ、この歳になると、誕生日というものは。しかしながら、いざ日付が変わって47になってみると、意外とどうってことはない。それはそうである。何も変わっていないのだから。依然として僕は僕のままであるし、水槽のカメはぼんやりと宙を見つめている。いや実際、誕生日を迎えるまではちょっと憂鬱にさえなったが、いざなってみるとちょっとすっきりした。別に僕だけが歳を取るわけじゃない。みんな、日一日と歳を重ねているのである。それが人生というものだ。こうしているあいだにも宇宙はちょっとずつ膨張し、樹々は年輪を重ねる。石油はちょっとずつ枯渇し、どこかでまた戦争が始まる。まあ、一言でまとめれば、僕の大好きなレイモンド・チャンドラーの言葉、「今日は昨日ではない」ということだ。今日が昨日ではないように、明日は今日ではない。ま、どうってことはないさ。

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July 19, 2006

あと2時間ばかりでもうひとつ歳を取る。やれやれ。

Jリーグが再開。「オシムの言葉」の興奮冷めやらぬままに、千葉×G大阪の試合を見る。監督が息子に代わっても、相変わらず僕はジェフを応援する。声を枯らして応援するも、1−2で逆転負け。息子に代わったから負けた、と言われないためにも、どうしても勝って欲しかったのだが。それにしても、フクアリに1万5000人も入るとは、これもオシム効果か。なによりである。なにしろ、これまで観客動員がJ最低だったのだから、ジェフは。

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July 18, 2006

ついに読みました。ベストセラーになると何故か敷居が高くなるのだけれど、オシム・サッカーのファンとしては読まずにはいられない。「オシムの言葉」。これはもう、オシム・ファンにはたまらない一冊だ。有名な語録の背景から、彼の半生まで、オシムがいかに監督として激動の人生を送ったか、いかに素晴らしい監督であるかが分かる。サッカーのサの字も知らない人にはどうかと思うけれど、一度でもサッカーを見て面白いと思ったことのある人は、非常に興味深く読めるはずだ。そして、これまでオシムをよく知らなかった人には、彼が代表監督になるということがどれほど有意義なことか分かるだろう。僕ならずとも、今後の日本代表に期待したくなるはずである。まったく、なんという幸運だろう。彼のような監督を代表監督に迎えられるということは。

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July 16, 2006

サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」を読み終わった。面白かった。とにかく面白い。僕は根っからの文系人間で、数学というものはもっとも不得意なもののひとつなのだが、それでも十分に楽しめた。いや、むしろ数学に日頃馴染んでいないからこそ、楽しめた部分もあったように思う。それだけサイモン・シンの文章は平易に書かれていて、難解な数論の世界を僕のような人間でもなんとか理解することが出来た。それにしても、古代ギリシャ時代から始まる数論の世界のなんとエキサイティングでスリリングなこと。とにかく、数学というものの面白さを改めて認識させられる本だった。こういうドキュメンタリーを読むといつも思うのは、人間て凄いなあということ。

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July 15, 2006

中田英寿の特別番組を見た。で、改めて思ったのは、やっぱり頭がいいなあという以上に、素晴らしい選手である(であった)ということだ。僕は一度彼のことを「利己的なところのある」と書いたが、彼ほど他の選手、チームのことを考えていた選手はいなかった、ということを改めて認識させられた。恐らく、彼が浮いてしまうところに日本人の国民性があり、日本代表の弱点があったのだろう。一番大切なのはマインドの問題なのだと改めて思う。今後、彼のような選手がまた出てくるのだろうか。出てきてくれなければ困る。願わくば、日本代表の選手全部が、彼のようなスピリットを持ってもらわなければ困るのだ。いまさらながら、引退が残念だ。しかし、彼ならば、将来、日本代表の監督になれるのではないだろうか。それが今から楽しみである。

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July 13, 2006

別に就職活動をおろそかにしているつもりはないのだが、相変わらず応募できるところが少ない。後一週間もすればまたひとつ歳をとってしまうので、ますますなくなるだろう。そんな中、今日は応募できそうなものをひとつ見つけた。電話で問い合わせてみると、特にハローワークの紹介状もいらないとのことだった。そんなわけで早速履歴書を作り、職務経歴書とあわせてプリントアウトする。さて、後は履歴書に写真を貼って、と。こういうときはこのあいだ戻ってきた履歴書があるので、そこから剥がしてまた貼ればよい。どれどれ。というわけで、傍らに置いてある先日戻ってきた封筒を手に取る。あれ? なんか社名に見覚えが。っていうか、なんとそこに書いてあった社名は、これから僕が履歴書を送ろうとしている会社の名前だった。やれやれ。

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July 12, 2006

マテラッツィはジダンになんと言ったのか?

ちょうど今、サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」という本を読んでいるのだが、両者が口をつぐんでいる間は(たぶんマテラッツィは絶対に言わないだろうし、ジダンも恐らく言わないだろう)、フェルマーの定理のようにいつまでも謎として語り継がれていくのだろう。その意味で今回のW杯は大きな謎を残した大会となった。

それでも僕はジダンの肩を持つ。ジダンは利己的なところのある中田とかと違って、その人間性ゆえに誰にでも愛されている素晴らしい選手だ。ジダンは優しくて厳しい眼をしている。ジダンのとった行為そのものは確かにレッドカードに値するが、そこには厳然たる理由というものがあるのだ。それが例え「ハゲ」という一言だったとしても。ジダンはその最後の試合で、スポーツマンシップよりも人間の尊厳を選んだ。ジダンの頭突きは、ジーコの唾吐きとは明らかに違う次元にある。これが野球だったら、乱闘に真っ先に飛び出した選手が賞賛を浴びたりする。その意味でサッカーとは厳しいスポーツだ。しかし、暴言を吐いた選手は、それが審判に対してでなければ、罰せられることはない。これは大いなる矛盾だ。つまり、マテラッツィは何の制裁も受けない。暴言を吐いた当の本人は無罪放免というわけだ。かくして、ジダンという稀代の名プレイヤーは、自分の選手生命をレッドカードと共に終えた。これを愚行と呼ぶのは簡単だ。つまり、ジダンはキレたのだ、と言うのは簡単なのだ。だが、ジダンがそんな男でないことは、みんな知っている筈だ。ジダンは最後に、見事なヘディングシュートを決めたのだ。

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July 11, 2006

僕にだって忙しいときはある。僕にだってプライバシーはある。したがって、すべてを書き記すことはできない。もとより、ここはすべてを書き残す場所ではない。

薬抜きを試みている。僕は鬱病とパニック障害の薬を山ほど処方されている。それを全部書き出してみよう。スルピリド、レキソタン、トレドミン、パキシル、セパゾン、ブロムペリドール、ハルシオン。これだけの向精神薬を僕は毎日飲んでいる。今回、薬を抜いてみようと思った目的はひとつだ。性欲の回復である。これにはスルピリドが深く関与していると思われる。したがって、本来ならスルピリドひとつを飲まないだけでいいはずなのだが、この際だから日中の薬は抜いてみようと思い立った。日中の薬は上記のうち、スルピリド、レキソタン、トレドミンである。残りは寝る前に飲む薬だ。日中の薬は朝昼晩の3度飲むので、それだけでも結構な量になる。スルピリドは元々潰瘍を修復する薬なので、胃を守る役目も果たしている。以前、胃潰瘍と十二指腸潰瘍になったことのある僕にとって、胃を守ってくれる大事な薬だ。しかし、それが性欲を抑えてしまっていることも確からしいのだ。らしい、というところが頼りないのだが、要するに本当の原因は分かっていない。病気そのものかもしれないし、他の薬かもしれない。しかし、まずは一番怪しいところからトライしてみようというわけだ。昨夜からトライしている。今朝も飲まなかった。今、朝の11時を過ぎたところだが、早くも身体は薬を飲みたくてうずうずしている。何もしていなくてもストレスを感じるような気になる。やはり、いきなりは無理なのだろうか。とりあえず、レキソタンとトレドミンは飲んでおこうか、などとも考える。医者に相談してやっているわけではない。医者は徐々に減らしていければいいと言い、それまでは自分で工夫してくれと言った。つまり、これは工夫のひとつなのだ。問題は僕の胃がどこまで持つかというところだが、なんとか持ってくれることを期待するしかない。幸いながら、この数ヶ月は精神的にはまったく安定している。それが薬によるものなのか、病気が治ったせいなのかは微妙なところだ。僕は治った方に賭けてみようと思ったのだ。とにかく、今の僕は性欲を取り戻したい。あの活力をもう一度取り戻したいのだ。

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July 08, 2006

わたしたちが孤児だったころ」の不思議な読後感をまた味わいたくて、カズオ・イシグロの「日の名残り」を読んだ。ブッカー賞を受賞し、映画化もされた彼の代表作と目されるこの作品は、やはり味わい深い読後感をもたらしてくれた。物語自体は執事という、日本人の我々にはなかなか馴染みの薄い職業の人物の独白によって語られる。そして、例によって過去の追想を積み上げるという、ある意味退屈に陥りがちな構造を持っている。実際、読んでいるあいだはかったるいなあ、という印象を受ける。それは執事という職業特有の慇懃すぎる言い回しや思考も影響している。しかし、読み終わって巧いなあと思うのは、こうした人物を描き、語らせることによって、僕らは最後に甘酸っぱい悔恨のようなもの、人生の終わりに差し掛かった人間が味わうであろうある種の感慨を共感することができるのだった。人生とは、過去とはなんだろう、というような、決して答えを得ることができない問いを発したくなるのだった。

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July 07, 2006

しかし、北朝鮮という国はむちゃくちゃな国だなあ。今日の北朝鮮のコメントで「言語道断」というところにやたらと腹が立った。言語道断はお前らだろうが。核は持つわ、ミサイル勝手に飛ばすわ。日本も脅されてばかりではいかん。毅然としたところを見せなければ。って、なんか今日は右よりだなあ。それにしても、なんで日本ばかり目の敵にするのだろうか。

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July 05, 2006

相変わらず昼寝癖が抜けない。一日平均2時間は昼寝をしている。そのおかげなのか、朝早く目が覚める。今日は1度5時に目を覚まし、トイレに行ったあとまた寝直したのだが、結局7時前には起きてしまった。どうも、夜は5時間半ほどしか寝れないようだ。まあ足し算をすれば十分寝ているということになるのだろう。僕としてはもうちょっと朝ゆっくりと寝たいところなのだが。それはそうと、今朝5時に目が覚めたのはもうひとつ理由があって、電話が鳴ったのである。2度ほど呼び出し音が鳴って切れた。いたずら電話にしても、間違い電話にしても、時間が時間だ。いったいどこのどいつだろう?

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July 04, 2006

風呂上り、ベランダで涼みながら煙草を吸うのが好きだ。まるで、というかまったくホタル族そのものだが、これが非常に気持ちいい。駅前のビルの屋上に明滅する赤い非常灯をぼんやりと眺めながら、僕はちょっとひんやりとした夜気を吸い込む。涼しげな風が吹いてくる。夕涼み、と呼ぶには遅すぎる時間ながら、僕の頭にはその言葉が浮かぶ。そして、なんかちょっとだけ幸せになったような気がするのだった。

結局のところ、僕は中田英がうらやましいのだ。彼には無限の選択肢がある。サッカーを辞めたからといって、僕のようにハローワークに通わなくてもよい。若いというのは素晴らしいことだ。やはり、彼にとって、終わりではなく、始まりだったのだ。

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July 03, 2006

そのとき、僕は彼女のマンションのソファで昼寝をしていた。目が覚めると、古館が中田英のメッセージを読み上げていた。画面の右隅には、「中田英寿 現役引退」と書いてあった。

ヒデのホームページはアクセスが集中しているせいか、いつまで経っても繋がらない。だから、僕は何故彼が引退を決意するに至ったか、いまだによく分かっていない。というか、理解できない。やりつくしたわけでもなく、ピークを迎えたわけでもない引退。29歳というあまりに若い引退。思えば、彼のピークは21〜22歳のころだった。背筋をピンと伸ばし、鳥のように左右に首を振りながら走るプレイスタイル。いつのころからか、そのプレイスタイルもあまり見られなくなってしまっていた。その代わりに、筋肉質の身体を身につけた。どこかで中田はもう終わっていたのだろうか。もう既に。いろんな記事を読むと、去年の12月に既に引退を決意していたという。だとすれば、彼はこのW杯でベストのプレイをできたのだろうか。彼にとっては始まりかもしれないが、僕らにとってやはりひとつの終わりだ。一時代の終わり。それにしても、この喪失感はなんだろう?

僕も一度、引退を決意したことがあった。僕も若かった。まだ30を過ぎたばかりのころだった。僕はオリコンの一番上に自分の名前を見て、やりつくしたと思った。だから、音楽業界から身を引こうと思った。それで、会社を辞めてゲーム業界に入った。しかし、結局は1年で元の鞘に収まってしまった。僕の場合は単なる思い付きに過ぎなかった。僕はそんなに重いものを背負っても、引きずってもいなかった。

引退後、というのは何か寂しい響きがする。余生とかいう言葉が頭をよぎる。ヒデ本人はそんなことは思ってもいないだろうが。たぶん、本人の胸は希望で一杯な筈だ。トーハトの役員をやっていることだし、他にもいろいろやりたいことがあるのだろう。しかし、僕はいろいろと余計なことを考えてしまうのだった。サッカー選手がプレイを辞めるというのはどういうことなのだろうか。引退とはなんなのだろうか。少なくとも、僕らは彼のプレイをもう見ることはできない。それはとても寂しいことなのだった。なんかひたすら寂しくて、ぽっかりと穴が開いたような気分になるのだった。

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July 02, 2006

いやあ、ホントにフランスがブラジルに勝ってしまった。頬がこけてすっかりやつれたジダン。それでもやっぱりジダンはジダンだった。結局、今大会でブラジルから点を取ったのはフランスと日本だけだ。その意味では少しは胸を張っていいものかと。

所用があって、二十年ぶりぐらいに北千住を訪れた。立派な駅ビルが出来ていて驚いたが、一歩街に踏み出すと、そこは相変わらずの北千住だった。下町ってのはちょっとやそっとの再開発じゃ変わらないね。

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July 01, 2006

昨夜はドイツ×アルゼンチン戦を見ていたのだが、後半の途中で眠くてどうしようもなくなり、リタイア。睡眠薬も飲まずに寝た。ちょうど、ドイツが1点返して追いついたところだった。試合の行方はうすうす予想がついた。アルゼンチンは逃げ切りを狙って既に交代枠を3人使い果たしており、しかも守備的にするためにリケルメを交代させてしまった。これでメッシもサビオラもアイマールも使えない。これはドイツに流れが傾くだろうと思われた。今朝起きてみてネットでチェックすると、案の定、PK戦の末、ドイツが勝っていた。アルゼンチンは守りに入るのが早すぎた。

今日の興味はブラジル×フランスにあるのだが、朝の4時からなので早々と観戦はあきらめ、イングランド×ポルトガルを見ることにする。もっとも、また最後まで見れないかもしれないが。

今日は彼女が友達と会っているため、久々に一人で夕飯を食べた。このところ、毎日彼女の家に行って一緒に夕飯を食べていたので、一人で外食するのは久しぶりだ。駅前の中華チェーン店で冷やし中華と餃子を食する。なんか懐かしい感じがした。思えば、僕はずっとこうやって一人で外食で済ませてきたのだった。僕は冷やし中華が好きだ。ほうっておくと何日も続けて食べてしまう。夏以外に冷やし中華がないのに納得できない方である。どうして冷やし中華は夏しか食べられないのだろう? アイスコーヒーは一年中飲めるのに。

Posted by Sukeza at 07:47 PM | Comments (0)