April 30, 2008

午後7時、僕は病院の前のベンチで、スターバックスラテを飲みながら煙草を吸っていた。目の前に、8階建ての白い巨大な建物がある。まさに白い巨塔。どうやってこの白い壁を突き崩せばいいのか、しばらく考えた。例によって、想像は次第に暴力的になる。僕は煙草を3本吸った。

今朝は7時台に目が覚めた。眠い目をこすりながら病院のあるM駅に向かう。例によって日中は業務。3時過ぎに格好がついたのでヤメ、病院へ。病院に入ると、何故か例のネガティブな思考がぐるぐると回転を始める。今日は例の医療安全管理室の課長が悪魔に思えて、どうやって殺そうか想像を巡らす。夜、帰宅してから猫の世話へと向かう途中にガソリンスタンドに寄る。当然でしょ、5月から値上がりすると分かっているのだから。皆考えることは同じらしく、行きつけのスタンドも列をなしていた。猫の世話をしながら、1時間半ほど昼寝。これでようやく頭は治まった。明日(っていうか今日)は執刀医に話を聞くつもり。何がどうなっているのか全然分からないもの。

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April 28, 2008

二度目の対決。

朝一番に医療安全管理室に電話する。ところが、なんと電話に出たのはあのぼんくら課長であった。室長と話をしたいと言うと、それは出来ませんの一点張り。話にならない。本来患者の窓口である筈の部署がシャットアウトでは。一体何のための部署なのか。そんなわけで、本日は空振りの三振といったところ。また作戦を練り直さねば。怒り心頭。

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幸いにして、今日(27日)はちょっとユルんだ。

今日は彼女の親友が見舞いに来てくれるというので、実に久々に病院はお休み。昨夜はなかなか寝付けなかったが、今朝はこれまた実に珍しいことに目覚ましで目を覚ました。目覚ましが鳴るまで寝ていたなんて、一体いつ以来だろう。普通に地元近くに業務に行き、2時過ぎに目標額に達したのでヤメ、帰りがけに彼女のマンションに寄り、猫たちに餌を与えてそのまま2時間×2セットの昼寝に突入。夕刻、一旦帰宅してから駅ビルに出かけて冷やし中華を食べ、カメの餌を買って帰る。再び彼女のマンションに行き、猫のトイレの掃除をして、またもや2時間の昼寝。今日は一日の大半を猫たちと寝て過ごした。平和なり。

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April 27, 2008

もう限界。僕は壊れかけている。病院に行くと、頭が勝手に暴走を始める。被害妄想と暴力妄想が一体となってエスカレートしていく。真面目な話、今の僕なら人を殺しかねない。

月曜日に二度目の対決をするつもりだ。何故なら、先日例の医療安全管理室の課長から二度目の報告を受けたのだが、これがあまりにもお粗末なもので、ただ「医局が、医局が」と繰り返すばかりで日本語になっていない。2時間15分も僕の話を聞いて必死にメモを取って、まるで何も理解出来ていない。こんな馬鹿は見たことがない。僕はつまり、日本語を理解出来て、日本語を話せる奴と話がしたいのだ。だから、月曜日に医療安全管理室の室長と話をするつもりだ。そのシミュレーションを始めると止まらなくなる。物凄い馬鹿か、物凄い勘違い野郎が出てくるような気がしてしょうがない。それとも、会ってすらくれないかもしれない。僕は本気で院長を殺すことを考えた。本気で。病院の偉い連中が全員悪人に思える。権力に胡坐をかいた、極悪人に。それに対抗するには自分も悪人になるしかない、とまで考えた。これは被害妄想の極致なのだろうか? 

今の僕には、心を休める場所がどこにもない。ほっとするものが何もない。何の救いもない。本当に、気が狂いそうだ。

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April 26, 2008

もう精神的に一杯一杯。いらいらしている。ロクなことを考えない。

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April 25, 2008

昨夜は夜になって強い不安感にとらわれ、なかなか抜けないので頓服のワイパックスと寝る前に飲むパキシルとデパケンRを一度に飲んだら、相互作用で効き過ぎたのかふらふらになってしまい、結局風呂にも入らずに寝た。でもって、明け方には目は覚めるわ、二度寝してようやく9時ごろに起きたら、全身ダルダルになるわでヒジョーに体調悪し。で、ふらふらで意識朦朧とした状態で例によって病院のあるM駅に向かい、果たしてこんな状態で業務なんか出来るのだろうか、と思いながら業務に突入すると、何故か大丈夫だった。しかし体調のこともあり、昼過ぎには目標額に達したのでさっさと業務を切り上げ、ドトールで昼食を摂って病院へ。病院では相変わらず昼寝。で、こういうときはいろんなことが重なるもので、会社から電話がかかってきて、今僕が使っている会社の携帯が使えなくなることに。ま、さんざん私用で使いまくってきたので(何しろ今年だけで電話代が30万らしい)、何も文句は言えない。というわけで、病院の帰りに地元のAUに寄って、新しい携帯を購入。そんなわけなので、携帯の番号が変わります。知りたい人はメールを。

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April 23, 2008

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夜な夜な猫と独りで会話する毎日。む、虚しい。これでは単なる独り言を言うオヤジではないか。いまだに猫が何を考えているのか分からない。猫好きな人はそこがいいって言うんだけれど。

彼女は点滴やらの管類が全部取れて、フリーになった。食事も明日からおかゆになって、徐々に普通食になるらしい。あー、早く退院して欲しい。ホンマに。

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April 22, 2008

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今日も猫たちにおやすみを言って帰宅。

彼女は今日(21日)から流動食が食べられるようになった。

さて、予告どおり、I泉さんについて書いておこう。

別名joekahnことI泉さんは元作曲家と自称しているけれど、ちゃんと現役の作曲家である。最初に仕事をしたのが、1986オメガトライブの「きみは1000ぱーせーんと」って奴だから、もうかれこれ22年の付き合いになる。22年。長いなあ。偶然ではあるが、I泉さんは大学の先輩でもある。ちなみに、ちょうど僕より9つ上である。ウィキペディアによると、最初ははしだのりひこと何とかというバンドにいたらしいが、20代のころから作曲家を始め、全盛期は年に200曲書いて、オリコンの年間作曲家ランキングで5位だった。つまり、日本で5本の指に入る作曲家だったのである。一時代を築いた人だ。僕とはどういうわけか馬が合って、昔からよく話をする友人である。深夜のファミレスで4時間ぐらい口論した覚えもあるが、一体何についてそんなに熱く語っていたのかは思い出せない。

I泉さんは凝り性である。今はテニスに凝っていて、身体がバキバキであるという。うらやましい。でもって、僕と電話で話をしているうちに、パチンコにも凝りだして(僕が釘の見方とかを教えたのが原因らしい)、パチンコ用の服(ポケットが一杯付いている奴)とかを買ったり、自宅近辺の店をマメに調査して回っていたりする。で、いつの間にか本人いわく、僕の弟子になってしまったというわけだ。ところが話を聞くと、どうも僕よりもいい台ばかり打っているっぽい。うーむ。弟子の癖に生意気な、いや、なかなか見所のある弟子である。っていうか、I泉さんが弟子宣言をしてから師匠である筈の僕が絶不調に陥っているのは何故だ? ツキを取られているのかな? なんせ、作曲家というのはパクるのも仕事のうちだからね。

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April 20, 2008

彼女は自力で歩けるところまで回復した。おかげで退屈だ退屈だとうるさい。回復したとはいっても僕自身の生活自体はなーんにも変わっていなくて、毎日の病院通いはホントにしんどい。疲れが相当に溜まっている。昨晩は1時に寝て7時に起きるという、実に健康的な寝方をしたのだが、どういうわけか却って眠気が凄く、またしても台所のテーブルにて気絶。余程疲れが溜まっとるんだろうね。

夜、例によってI泉さんから電話。いつのまにかI泉さんは僕の1番弟子になってしまった。弟子など取るつもりはなかったのだが。というわけで、次回はI泉さんを紹介することにしよう。

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April 18, 2008

朝から夕方まで業務、夕方から夜まで病院、夜は猫の世話、というへヴィ・ローテーションは相変わらず。ただ、身体の方は今週に入って慣れてきて、大分眠れるようにはなってきた。しかし、日曜から昨日まではうつ状態で、精神的にはボロボロだった。

今日は例の医療安全管理室から途中報告の電話がようやく入った。しかし、報告の内容はと言えば、進展はありません、というものだった。頼りないといえば頼りない。

昨日今日と彼女の娘が猫の世話をしてくれるというので、本来なら今日は猫の世話はお休みの日なのだが、なんか二日会えないのも寂しい気がして、なんとはなしに猫に会いに来てしまった。したがって、今は彼女の部屋でこれを書いている。

先週の月曜の入院以来だから、もう12日間もギターを弾いていない。せっかく弾けるようになってきたところだったのだが、これを取り戻すのは結構大変だ。練習せねば。

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April 16, 2008

彼女は食道の造影検査をして、水、ポカリスエットの類、お茶は飲んでもいいことになった。

今日は心療内科の日で、見舞いを彼女の娘と父親に代わってもらったのだが、肝心の医者に行く時間に台所のテーブルに突っ伏して寝てしまい、行きそびれた。

今日のニュースで驚いたのは、神奈川県の禁煙条例。なんと、パチンコ店まで禁煙にするそうな。驚きである。ホントにアメリカみたいになっちゃうんであろうか。しかし、煙草の吸えないパチンコ屋なんて、誰が行くんだろうか。神奈川県に住んでなくてよかった。

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April 15, 2008

緊張がいくらか解けたせいなのか、昨日からうつ状態。おかげで筆も進まない。それはともかく、今日(14日)は実に久々に6時間寝た。疲労も肩が張ってるぐらいで、やっぱりちゃんと寝ると体調がいい。うつはともかくとして。そんなわけで今日は日中は業務、夜病院→猫の世話といういつものパターン。彼女はカートみたいな器具を使ってではあるが、なんとか歩ける程度にまで回復した。ただし、点滴は持てないので誰かが付いていないとダメなのだが。

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April 13, 2008

今の僕はアドレナリンだけで生きている。もう既に疲労と睡眠不足はとっくに限界を超え、まるで抜け殻のようだ。

昨日の睡眠時間は2時間半。どうしても朝目が覚めてしまう。意識朦朧としながら病院のある街へ向かう。業務をしていると、病院から携帯に電話が入った。出ると、彼女を特別室なる個室に移したという。彼女からもメールが入っていた。なんかすごい部屋に移されたけれど、病院持ちなのか?というメールである。僕は彼女に返事を打ち、とりあえず目標額に達するまで業務をやった。途中、店内サービスのおにぎりを昼食として食べたが、これが実に久しぶりに米を食べたのでおいしかった。結局、病院に向かったのは3時近くであろうか。どんなに凄い部屋なのかと思っていったら、ホテルの部屋とかと比べたら質素な、なんてことのない部屋だった。しかし、これまでの3人部屋と比べたら雲泥の差である。

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こんな感じでソファや箪笥があり、キッチンも専用のバス・トイレもある。個室なのでテレビも音を出して見れるし、こっそり電話も出来る。っていうか、備え付けの固定電話もある。彼女はベッドを90度に起こしてテレビを見ていた。思ったよりも元気そうに見えたが、どういうわけか今朝から声が出ないとかすれ声で言った。

彼女が寝たら、と言うので、ソファ(2人がけなので小さい)でくの字になって寝た。疲労のあまり、すっかり熟睡したらしく、その間に彼女が歩行訓練を受けたことにも全然気がつかなかった。そんなわけで2時間あまり午睡をしたが、それでもまだふらふらである。どういうわけか知らないが、同じ県内、それも僕よりも病院に近いところにいるにも関わらず、未だに彼女の家族は誰一人病院に顔を見せない。だから、全てを僕がやらなければならない。僕があまりにふらふらでぼうっとしているので、彼女はもう帰ってもいいよ、と言った。それで僕はいつもより早く、夕方の6時ごろに帰宅した。帰りがけ、吉野家で生姜焼き定食を食べた。実に久しぶりに食べたまともな食事は、なかなか喉を通らなかった。帰宅後はあれこれ電話をした後、例によって彼女のマンションに行き、猫の世話。2度ほど寝てしまった。

ともあれ、非常に小さいものではあるが、まずは1勝、という感じである。病院の対応の速さは一応評価できる。今日はまともに寝れればいいのだが。

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April 12, 2008

えーと、今日(11日)は最初の対決の日、つまり小説や映画で言えば第一のクライマックス・シーンであって、このシリーズの数少ない読者(僕の知る限り2人ぐらいだと思う)にとってはもっとも楽しみにしている局面であろう。しかしながら、残念なことに今日の対決を逐一書くと本一冊分ぐらいになってしまい、きちんと書くことは出来ない。なにしろ2時間15分、僕はほとんど一人で喋りっぱなしだったのだから。

結局昨日の睡眠時間は3時間半。頭が今日の対決のシミュレーションを勝手に始めて止まらなくなり、なかなか寝付けなかった。おまけに朝の7時に目が覚めてしまった。昨夜寝る前にいろいろと作戦を練ったのだが、どうも漫画的であったり荒唐無稽であったりする。眠い目をこすりながら病院のある街まで出かけながら、ふとアイディアがひとつ思いつき、駅に着くなり師長に電話をした。予定では今日は3階にある医療安全管理室で話し合いを行うことになっていたが、それを病室のある6階の面談室に場所を変更して欲しいと告げた。すると、拍子抜けするぐらいにあっさりとOKが出た。まあこの変更はちょっとした作戦を思いついたからなのだが、結果的にはその作戦(2つあった)はどれも使わなかった。まあただ気分的にアウェイをホームにしたような気がちょっとした程度。

放っておくとついいろんなことを想像していろいろ考えてしまいそうなので、いつものように夕方まで業務をして時間を潰すことにした。ところが、いざ業務を始めてみると、これが唖然とするほどツキがない。とにかく一度も当たりを引けないのである。しょうがないので昼過ぎに一旦諦め、ドトールで昼食を摂って病院へ向かった。彼女は点滴の数も減り、吐き気が治まったので今日は昨日に比べれば大分楽になったという。ただ退屈なのでテレビが見たいというので、1階でテレビカードとヘッドフォンを買ってくる。しばらく彼女と話をしていたが、対決は6時からなのでまだ大分時間がある。それで、性懲りもなくまた業務へと向かう。すると、驚いたことに朝よりも輪をかけたぐらいにツイていない。それこそ呆然とするほどツキがない。惨敗。さすがに僕はしょげた。今日はまったくもってツキがない。この後に控える対決を思うとヒジョーに嫌な感じがした。5時ごろに病室に戻ったころには、僕はすっかりしょげかえっていた。もうトーンダウンしまくり。もはや昨夜のシミュレーションも作戦もどこかに行ってしまった。とりあえず腹が減っては戦が出来ず、ということで、1階の売店で菓子パンを1個買ってきて食べた。まだ対決まで1時間近くあるので、僕は彼女に一服してくると告げ、下に降りて病院の前のベンチで煙草を吸い始めた。気持ち的にすっかり落ち込んでいるので、安定剤のレキソタンを1錠飲んだ。この薬は効くとぼうっとして眠くなる薬なのだが、この際そんなことはどうでもよかった。っていうか、基本的に僕はこの薬をもう7年も飲んでいるので基本的に効かない。ヒマなのでI泉さんに電話した。何本か煙草を吸っているうちにI泉さんがもうあと10分後だね、いよいよだね、というので時計を見ると本当にあと10分だった。まだ1時間近くあると思っていたので、いつのまにか時間が過ぎたのに僕はびっくりして、慌てて煙草をもう1本せわしなく吸うと電話を切り、病室へと戻った。このとき、6時7分前だった。さて、いよいよ対決である。

病室でベッド脇の椅子に座って彼女の顔をぼんやり見ていると、師長がやってきて今上がってくるところなので、到着したらお呼びしますと言った。僕はもはやピンとこなかった。なんかどうでもいいや的な気分というか、何も考えられなくなっていた。そんなわけでぼんやりと彼女と話をしていると、予定より7分遅れでお呼びがかかった。僕は本当になんにも考えずに面談室へと向かった。

ところが、部屋に入った途端に僕は日本一嫌な男に変身してしまった。相手は医療安全管理室の課長と年のいった看護婦、それに執刀医と手術に立ち会った若い担当医の4人である。1対4。圧倒的に不利である。もうアウェイもいいとこ。多勢に無勢。ところが、紹介されてみると相手はびっくりするくらいに低姿勢であった。それこそ見るからにおどおどしているといった感じ。これには僕も驚いた。担当者というからには海千山千の人間を想像していたから、まったくの想定外だった。僕は課長からだけ名刺をもらい、全員が着席した。ところが、誰も一言も発しない。担当者である筈の医療安全管理室の課長は見るからにがちがちに緊張してかしこまって足を揃えて座り、膝元に広げたノートにメモをする体勢を取っているだけで、まるでこの場を仕切ろうとする様子がない。しょうがないので僕が最初に切り出した。まず最初に、僕は説明を受けに来たわけではなく、ニゴシエーションをしに来たのであって、その点を勘違いしないで欲しいと宣言した。これは昨夜予め考えてあったことである。これを皮切りに、まず、執刀医に今回の件をどう考えているのかと質問した。すると、彼は起こり得る合併症と考えています、と昨日担当医が言ったのとまったく同じ発言をした。一度発言して勇気が出たのか、それから彼は躍起になってこれがいかに起こり得ることであるのかということを力説した。僕は昨日と同じように、「起こり得る」という蓋然性の話ではすべてを包含してしまうのでまったくなんの根拠にも説明にもならない、と潰した。すると、彼は起こり得ることは予め患者にも説明して納得済みであるし、宣誓書にも書いてあると言う。彼は執拗に合併症という言葉に拘った。僕は食道に傷を負う可能性があるなどということは一言も説明を受けていないし、納得などしていないと反論した。で、宣誓書を持って来いと言うと、若い担当医が宣誓書を持ち出して机の上に広げた。僕はこの中のどこに起こり得る合併症という言葉があるのか、と言った。そんなことは一言も書いてないのである。医者は苦し紛れに、術後に起こり得るケースの最後に、「等」という言葉があるが、それが漠然と示しているのだ、と言った。漠然と。僕は思わず笑いそうになった。仮にそれが包含しているとしても、今回の医者の言ういわゆる「合併症」は術後ではなくて術中に起こったものですよね、と念を押した。その欄には一言も書いてないし、医者にとって困ったことに頼みの綱の「等」という字も見当たらないのである。

とまあ、こんな調子で対決は始まった。僕は昔からそうなのだが、話しながら考えるタイプの人間で、不思議なことに話し始めると次から次へと言葉が出てくるし、いくらでも理屈が思い浮かぶのである。まあこれもアドレナリンの力だとは思うが、そんなわけで日本一嫌な人間へと変身した僕は、次から次へと医者の繰り出す理屈を理屈をもって完膚なきまでにことごとく叩き潰した。しまいには医者はしゅんとなって、言葉を発しなくなった。まあ、僕に昨日彼女が10分起きに吐いて苦しんでいるときにあなたは何をしていましたかと問われて、個人的事情で休んでいましたと答え、へえ、彼女がげえげえ吐いているときにあなたは休んでいたわけだ、とまで言われて何も言えなくなってしまったのだ。たまに医療安全管理室の課長に質問をすると、おろおろしてしどろもどろに答えるばかりで話にもならない。いつのまにか、場は僕の独壇場になっていた。僕はとにかく、医療費、治療費、手術費に対する補償と、精神的苦痛、肉体的苦痛を受けたことに対する慰謝料を約束して欲しいと告げた。すると、医療安全管理室の課長いわく、わかりました、上に告げてしかるべき順番を持って委員会ならびに顧問弁護士に報告しますと言った。これにはさすがに僕も立腹した。つまり、また聞きのまた聞きのまた聞きの人が判断するということですか、それではまるで伝言ゲームではないですか、と言った。すると、課長は苦しそうにそういうことになります、と答えた。それでは僕もその委員会とやらに出席させて欲しいと僕は詰め寄った。いい医者がいい人物とは限らないでしょ、訳の分からん理屈を付けるぼけた年寄りがいないとも限らない、てな具合に。とにかく、この場にいない人間たちが判断すること自体がフェアじゃないし信用できないと言い張った。相手は申し訳ないの一点張り。それに、答えが出るまでに2・3週間はかかると言う。僕はどうしてそんなに時間がかかるのかと詰め寄った。報告だけなら30分もあれば足りるだろうと。すると、年寄りの看護婦が初めて口を開き、そういう先生方は学会や出張やらで忙しく、なかなか時間が取れないのです、と言い訳した。僕は、へえ、そういう医者は残業はしないのですか、と問うた。看護婦は、残業はします、しかしそれほど遅くまではしません、と答えた。僕は、僕自身は今週3時間しか寝ていないのだが、彼らは随分寝る人たちですね、と嫌味を言った。またすみません、という答え。万事がこんな調子で、僕が彼らを徹底的にいじめまくっているような体になっていた。揚げ足を取れるところはすべて揚げ足を取り、理屈には理屈をもって徹底的に潰す。我ながら嫌な男だなあ、などと頭の片隅でぼんやりと考えた。しかし、口の方は一向に止まらない。しかし、2時間を過ぎるころからだんだんと馬鹿らしくなってきた。僕が発言しなければ全員押し黙ったままだし、何より、過失を犯した可能性のある側に決定権があるということがどうしても納得がいかない。フェアじゃない。ここにいる連中は末端の使い走りで、その連中を徹底的に潰したところで何の意味があるのだろうか。そう考えると空しくなってきた。最後にふと思いついて、明日にでも彼女をそちらの負担で個室に移して欲しいと言った。これには何故か好意的に反応して、すぐに実現しそうな感触だった。始まってから2時間15分経ち、もう僕は話す気が失せていた。誰も場を仕切らないし、僕が終わりを告げた。一見僕の独り勝ちだが、結局は2・3週間後の結果を待つことしか出来ない。僕は言いたいことをすべて言ったせいですっきりしたような気もしたが、逆に非常に空しいとも思った。組織の前に個人はあまりにも無力だ。

僕は帰宅してから例によって彼女のマンションに赴き、猫の世話をしながらつい寝てしまった。目が覚めると1時を回っていた。それほど疲れていたのである。安全管理室には逐一報告するようにと命じたが、所詮は後はぼんやりと結果を待つことしか出来ない。もし万が一結果が裏目に出れば、話は最初に逆戻り、一から出直しである。やれやれ。むむ、気がつくともう5時になろうとしているではないか。これから風呂に入るから、結局今日も3時間しか眠れない。もうホントにやれやれだ。僕はマジに疲れ果てている。

続く。と言いたいところだが、まずは第一部終了といったところ。どうでもいいけど、この一週間、まともに寝てもいないし、満足に食事も摂っていない。ふう。まあとりあえず自分にお疲れ様と言いたいところなのだが。

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April 11, 2008

もうくじけそう。はっきり言ってボロボロ。睡眠時間は一昨日が2時間、昨日が4時間。

今日(10日)は朝8時に起きて、朝食を摂るとすぐに病院に電話した。受付を通して、昨夜の医者の説明が納得がいかないので、きちんと説明できる人と話をしたいと言った。すると、彼女が入院している6階の看護婦が出て、結局これこれこういうわけで、と説明し、携帯の番号を教えて連絡を待つことに。病院のある街に行き、業務をしながら連絡を待つ。すると、いつまで経っても連絡がない。たまりかねて、昼に僕の方から先ほどの看護婦を呼び出すと、夜勤明けでもう帰ったと言う。呆れ果てていると、師長(昔で言う婦長)が出て、今準備をしている最中なので連絡を待って欲しいと言う。しばらくして今度は主任看護婦から電話があり、明日の5時に執刀医のスケジュールが取れましたと言う。僕はまたもや呆れ果てた。僕の言っていることが全然伝わっていない。あの医者とはいくら話をしても埒が明かないので、補償やら慰謝料の話が出来る人と話したいのだ、ともう一度説明する。すると、またしばらくして今度は師長から電話があり、担当の医療安全なんとかという部署が予約で一杯なので、明日にして欲しいという。担当の部署があるのなら何故最初からそれを言わないのか。まったくもって不可解である。なので、業務を早目に切り上げ、病院に行き師長と話をした。すると、相手は組織とかシステムを連発し、個人的にどう思うのかと質問するとそれは答えられないと、まるで政治家の答弁のようだった。1時間ほど話をしたが、結局分かったのは、どうやら病院としては事実を隠すつもりはない、ということだけだった。ミスかどうか、という質問には分からないの一点張り。それで、手術に立ち会った若い担当医と今度は話をすることに。病室で待っていると、夕方遅くなって担当医がやってきて、再び面談室なる密室にて話。とりあえず、手術室で何が起きたのか、一体何故2時間の予定の手術が6時間もかかったのか説明を求めた。時間に関しては曖昧な話にとどまり、何故食道を傷つけてしまったのかという点に関しては、患部から食道を剥がす際に傷がついたのだという。むむっ、切ったのではないのか、と僕は一瞬テンションが下がった。それで、担当医はこの件をミスだと思うかと聞くと、起こり得る合併症だと思う、と答えた。起こり得る。僕は一瞬青ざめた。こりゃダメかもしれんと思った。しかし、気をなんとか取り直し、あなたの話しているのは蓋然性=プロバビリティの話であって、僕はスキルの問題だと思うと言っておいた。いずれにしろ、明日その医療安全なんとかというセクションで改めて話をしましょうとお茶を濁されて話は終わった。病室に戻る。彼女は10分おきぐらいに苦しそうに吐く。本当に可哀想で、可哀想で、見ていられない。そのうち、面会終了のアナウンスが流れている間にまた彼女が吐いた。僕は彼女を支えながら、本当に泣いてしまった。

疲れ果てて帰った後は、例によって彼女のマンションに行き、猫の世話。もう疲労困憊してロクなことが頭に浮かばない。とりあえず、明日、どうやって医者をやりこめようかとそればかりを考える。今日は明日に備えて少しまともに睡眠を取ろうと思う。

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April 10, 2008

昨日も書いたように、今日(9日)は彼女の手術の日。正直言って、今日という日を正確に書けるかどうか自信がない。とにかく、こんなにヘヴィな日になるとは思ってもみなかった。

まず、昨夜は6時に寝たにも関わらず、8時に目が覚めた。それも結構パッチリと目が覚めた。しかし、トーストを食べてコーヒーを飲んでいるうちにさすがに眠気が襲ってきて、台所のテーブルで何度かうたた寝を繰り返した。病院には12時半に行く予定。結局、することがなくなり11時には駅に着いてしまった。で、業務の下見などをしてからドトールで昼食を摂り、12時半に病院着。予定では、1時に手術室に入り、1時半から2時間ほどの手術ということになっている。だから、3時半まで待っていなきゃな、と思っていた。ところが、まず看護婦が来て手術が1時間ほど遅れると言った。前の手術が押しているそうである。で、実際に彼女が呼ばれたのは3時。つまり、予定より2時間も遅れたことになる。それから病室の椅子でなんとなく座って待っていたが、さすがに2時間しか寝ていないので寝てしまった。で、看護婦がベッドメイキングに来て起こされたのが5時。ちょうど2時間ほど寝たことになる。ひとまず1階にあるスタバに行ってエスプレッソを買い、病院の前のベンチで一服する。病室に戻って、そろそろ戻ってくるころかな、と思っていたが一向にその気配がない。しょうがないのでまた寝ようと試みるが、エスプレッソなんぞを飲んでしまったせいで、今度は眠れない。一応本は持ってきたのだが、うつのせいで読めないのでヒマでしょうがない。なので、携帯OKの場所で実家やI泉さんに電話したりして時間をつぶす。そんなこんなで時計を見ると、5時間を過ぎてもまだ戻ってこない。いくらなんでもおかしいと思い、ナースステーションで聞いてみると「ちょっと」長引いているという。結局、彼女が戻ってきたのはなんと6時間経過したときだった。それから執刀医から説明を受けた。椎間板ヘルニアの手術自体は上手くいったのだが、食道を傷つけてしまい、それで時間がかかったのだという。なんかおかしいなと思ったが、なにしろ疲れ果てていた。それに、一刻も早く彼女の顔を見たかった。それで病室に戻ると、身体中からチューブが出て、首を固定されて、酸素マスクのようなものをつけた彼女がいた。どうやら意識はあるらしい。それで顔を覗き込んで話しかけてみた。彼女はいつもよりはるかに瞬きの回数が多い、弱弱しい目をして僕を見つめた。僕はそれだけで不覚ながら涙が出そうになった。彼女は喉が苦しいと言い、首と腰(骨を取った)が痛いと言う。僕は彼女が可哀想で、いつまでも傍を離れられなかった。消灯時間はとっくに過ぎ、僕が病院に着いてから既に10時間が経過していた。彼女が痛み止めの薬を入れてもらうのを確認してから、後ろ髪を引かれる思いで10時過ぎに病院を後にした。

帰りながら、先ほど医者に説明を受けたときに感じた違和感を考えた。まず、あきらかに医者は僕のことをナメているな、と思った。決定的におかしいのは、ヘルニアの手術なのに食道を傷つけてしまったということである。これは明らかな医療ミスではないか。おかげで本来なら明日から普通に食事できるはずが、食道の傷がくっつくまで一週間水一滴飲めないという。なんで彼女がそんな苦しみを味わわなければならないのか。僕はふつふつと腹が立ってきた。身体は首と肩がパンパンに張って、疲れ切っていた。しかし、それ以上に怒りの方が大きかった。あの医者は謝罪の言葉ひとつ言わなかった。まるで当たり前のことを喋っているようだった。なんとかしてあの医者をボコボコにしてやりたいと思った。それに、入院期間も予定より延びるという。医療ミスのせいで延びた入院期間の治療費をこちらに負担しろというのか。そんなことは許せない。とにかく、明日は病院に乗り込んで、きちんと説明をさせ、しかるべく補償をさせ、医者に謝罪を求める。オレは怒っているのだ。心底怒っているのだ。

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April 09, 2008

えー、ただいま早朝の4時43分、風呂上りでございます。なんでこんな時間まで起きてるかっていうと、またI泉さんと長電話をしたから。っていうのもあるんだけど別に3時間も4時間も話しているわけじゃなくて、その伏線として、昨日から彼女が入院しているわけなんだけど、その間約2週間、毎晩僕は彼女の部屋に行って猫の世話をしなければならないのであります。そんなわけで今日も猫たちに餌をやって水を替えてトイレの掃除をして、ストレスが溜まらないように相手をしてやって、そんなことをしているうちに疲れて彼女んちのベッドで1時まで寝てしまったのであった。で、起きてまた猫の相手をして、そんなことをしているうちに帰宅したのが午前2時、それから電話をしたものでこんな時間になったのであった。明日(っていうか今日)はいよいよ手術の日。昼過ぎから病院に行って、手術が終わるまでずっと待っていなければならない。

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April 08, 2008

というわけで、今日(7日)は彼女の入院に付き添っていった。夕方、担当医に手術の説明を受けたのだが、その最中に物凄く眠くなり、目を開けていられなくなった。で、時折居眠りをしてしまい、彼女に足を蹴られた。たぶん、その前に安定剤を飲んだのが原因のような気がするが、それにしても眠かった。明後日の手術は、僕も付いていなければならないそうである。とりあえず病院内にいてくれればいいというので、病室のベッドで寝ていようと思う。

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April 07, 2008

朝である。前にも書いたことがあるけど、朝にその日の日記を書くのは妙な気分だ。なにしろ、今日という日はこれから始まるのだから。今日から彼女が入院する。で、明後日手術である。計3週間ほどの入院になるので、その間、毎日僕は彼女の猫の世話をしに行かなければならない。入院にはもちろん僕は付添い人としてついていく。まあ、実際問題として何もやることはないのだけれど、荷物を運ぶ役目みたいなものである。いずれにしろ、これでこの1・2年彼女が散々苦しめられた痛みから解放されるのであれば、彼女にとっても3週間ぐらいの入院はどうってことはないだろう。まあそりゃあ退屈はするだろうけど。さてと、もう一杯コーヒーを飲もう。

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April 05, 2008

今日から下降曲線。憂鬱。身体がだるい。風呂に入るのも億劫だ。正直、これを書くのにも苦労する。

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April 04, 2008

一日中鼻がむず痒い。いよいよ本格的に花粉症になったみたいだ。花粉症の人の辛さがちょっとずつ分かってきた。

今日は、業務→午睡→心療内科→夜、また昼寝→今に至る、って感じなのだが、相変わらず電話病に悩んでいる。もう一体誰に電話して何を話したいのかすら分からなくなってきたが、とにかく、電話だけはしたくてしょうがない。それで夜中にうんうん唸りながら考えていると、例のN氏から電話がかかってきた。で、小一時間ほど世間話。それで気が済んだのかというと、よく分からない。果たしてこれが自分のやりたかったことなのかすら分からない。一体僕は何をどうしたいのだろう?

Posted by Sukeza at 02:40 AM | Comments (0)

April 03, 2008

むむむむむ、バンドの次回の練習日がやっと決まった。来月の9日。なんせ、もう3回も飛んでるもんね。前回練習したのは1月だ。いかに忙しい連中が集まっているか、ということが分かる。もちろん、僕を除いて。ギター練習せねば。

Posted by Sukeza at 02:19 AM | Comments (0)

むむむ、どうやらやっぱり花粉症になったっぽい。鼻水やくしゃみが出る。ただし、コンスタントになるわけではないので、よっぽど珍しい花粉に反応しているものと思われる。どっちにしても嫌だなあ。

Posted by Sukeza at 12:56 AM | Comments (0)

April 01, 2008

……唖然。またバンドの練習が飛んでしまった。頭の中で何かが飛び散ったぞ。これでは、半年に1回の練習しか出来ないバンドになってしまうではないか。むひょーん。誰か平日の夜でも叩けるドラムはいないのか?

Posted by Sukeza at 12:53 AM | Comments (0)