October 15, 2004

黒猫ヤマト事件(2)

実を言うと、今週は書くことが多すぎてとても一度に書き切れないのだが、ひとまず例の件の後日談。

13日からの続き。翌日、早速会社からヤマト運輸に電話をした。作戦としてはひとまずプロのクレイマー、つまり圧力団体系の人間という雰囲気を匂わせる、ってとこである。それには冒頭から怒り心頭、という感じではかえって素人くさい。なので、電話番の女の子が出た最初だけ冷徹に「クレイム担当を」てな具合に担当に代わってもらってからは、冷静かつ丁寧に事情を説明する。「ボクは……」てな感じで。で、向こうは平身低頭という感じになってきたところで徐々に怒りを滲ませる、っていうか、なんかこっちも演技しているうちにちょうどいい具合にエキサイトしてきて、次第にいい感じで「だよね」みたいな口調が混じってくる。向こうは恐れ入りました、という調子になってくる。そこで一押し、「とにかく、大手のオタクがこんなことでいいわけ? これって信用問題ですよね? こっちもさ、それなりの対応をせざるをえないからなあ」みたいな。なんか、自分でもその気になってくる。で、もう一押し、「それでさ、オタクがその配達員を解雇したとするね、それで逆恨みされたりすると困るんだよね。そうするとさ、身の危険を覚えるでしょ、保険とか入っとかないとさ、オタクが保険料払ってくれるっていうんならともかく、ま、そういうことにならないようにして欲しいんですよね」ってな具合。ははー、ただいま担当者が会議で出払っておりまして、後日御連絡を……。「わかりました」と、電話を切ると、「なーんてね」、と素に戻る。とりあえず、少なくともジジイが油を絞られることは間違いないし、菓子折りのひとつぐらい持ってきそうである。まあ、プチ成功というところか。

ところがその翌日は音沙汰なし。あれ、シカトか? と思っていたら、本日帰宅すると自宅に担当者と名乗る若い奴から電話。どうやらこういう尻拭いは若い社員が担当させられるようである。なんかちょっと気の毒だなあなどと思いながらも丁寧かつ冷徹に話を聞いていたのだが、「担当者に事情を聞いたところ云々」と、ジジイの話を半分信じているようなくだりになってまたもエキサイト、ちょいと声を大きくしてしかしあくまでも丁寧に事情を事細かに説明、つまりいかにジジイが嘘を吐いているか、ということを話した。するとようやく、100%こちらに非がございます的な平謝りになり、本題の「いつごろお伺いしたらよろしいでしょうか?」。ふふ。断っておくが、僕は一度も来いとか何かくれとは言っていない。あくまでも向こうから言い出したのである。ついでに言えば嘘も言っていない。で、「そうだなあ、日曜の午前中かなあ……」などと、さっさと暗黙の了解的な答を返し、いささかも「いや、そんなことはしなくていいから」などとは口にしない。というわけで取り引き成立。あとは何をくれるかどうかだが……。草加煎餅とかかな……。などと頭を巡らしているうちにだんだん面倒になってきた。さすがに3回も演技するのは疲れる。部屋片付けるのも面倒だし。ま、いいや、果たして何をゲットできるかは乞う御期待。

いやー、なんか悪人になった気がするなー。

Posted by Sukeza at October 15, 2004 12:01 AM
Comments
Post a comment









Remember personal info?