入院前夜

朝起きたら頭痛。見ると、布団を剥いでいた。医者の話によると、免疫力が落ちているらしいので風邪でもひいたら大変だ。一応熱を計ると平熱。頭痛薬を飲む。頭痛が治まったので、フツーに業務へ。無理せずに2時前に切り上げる。帰途、明日からの入院のための箸と箸入れを100円ショップで購入。帰り道でまた気持ち悪くなったので遊歩道で休憩。手が痺れているのでうつの方らしい。病気を2つ持つと非常にややこしい。帰宅して、ともあれ頓服を飲んでソファで気絶、なにやらよく訳の分からん夢を見て、目が覚めたときに朝かと勘違いした。時計を見ると3時間経過。また頭痛がする。寝過ぎだろうか。また頭痛薬を飲む。頭痛が治まったところで近所の洋食屋にて夕食。店内には、デヴィッド・フィンチャー監督、「セヴン」でミートソースに顔を突っ込んで死んでいた百貫デブと、十両に昇進したばかりの嫁という夫婦が大量のメシを貪るように食っていた。豚のように食べるから豚になる。簡素な理屈である。しかし、あのような夫婦がガンガン食っていて、僕のようなスマートな人間が癌になるというのは、いかなる理屈なのだろうか。帰宅して、ひとまず明日からの入院の準備をする。最低限の物をカバンに詰め込み、それから電気とガス、携帯の請求書をチェックして、コンビニに払いにいった。入院中に停められたらかなわんので。その後。また頭痛。いい加減にして欲しい。しょうがないのでまた頭痛薬を飲んでギターを弾いた。明日から癌の治療で入院するというのに、ギターなんぞを弾いていていいのだろうか。分からん。適当に弾いてYouTubeにアップして、Facebookにアップする。それからもう一度、なんか忘れてないか考える。こういう場合、なんか忘れているような気がする。それも肝心なものを。強迫性衝動。まあなんとかなるだろう。今読んでいる高野和明「ジェノサイド」を忘れないようにしなければ。カズオ・イシグロの「充たされざる者」は既にカバンに入れてある。そういえば、ツイッターによると(テレビを見ないので)、明日の午後から風速25m以上の暴風雨になるという。困ったものだ。夕方煙草を吸えないではないか。下手すると風速30mぐらいになるらしいから、さすがにそんな中で煙草を吸う気にはなれない。ん? 髭を剃るのを忘れた。ま、いいか、病院でモテ過ぎても困る。いや、困らないか。最終的に、52歳、無職、と言えば風のように去っていくであろう。しかし、どうしてこうくだらないことばかり考えるのだろう。今ひとつ緊迫感に欠ける。しかし、人間というもの、そう延々と緊迫し続けることは出来ない。まあそんなわけで、明日からは病院から、慣れないiPhoneで日記をアップするつもりなので、多少短くなるかも、です。

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