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実践作詞作曲講座

現場レベルの作詞作曲教室


音楽プロデューサー/ディレクターによる作詞作曲講座です。

―講師プロフィール―

高山 靖

オリコンでの営業を経験したのち、(有)雲母社にて作家マネージャー(編曲家・作詞家・作曲家)としてJ-POPの数多くのアーティストのレコーディングに携わる。その後松任谷由実ならびに新人アーティストの原盤ディレクターとして、松任谷由実(アルバム「LOVE WARS」「天国のドア」「DAWN PURPLE」)、障子久美、熊谷幸子などの制作を担当。ソニーレコード((株)ソニー・ミュージック・エンターテインメント)国内第三制作部ディレクター(郷ひろみ、柴田由紀子、SOLID BOND、飯田由記美、メロディー・セクストン等を担当)を経て制作会社に移り、チーフ・ディレクターとして庄野真代、西脇唯、水口芳樹等のアーティストや多数のインディーズバンドのプロデュース。モバイル・コンテンツ・プロデューサーとしてもNEC、京セラ、カシオ、ソニー・モバイル等主要端末メーカーの内臓着メロ・着うたのプロデュースなどを手がける。他のプロデュース作品としては、クリストファー・カレル「Heart Sutra」、フィリップ・セス「Hearsay」、競馬ゲーム「Winning Post」などがある。


僕はかつて、ビクター音楽カレッジ(作詞・作曲)、チャンス・ネットワーク(作詞)、日本デザイナー学院(音楽制作)において講師をやっていました。当時、実際に教室で教えていたときは、現場のディレクター・プロデューサーという立場で教えていました。その経験を生かして、というよりも、そのときと同じようにディレクター・プロデューサーとしての視点から作詞を教えます

ディレクター・プロデューサーの仕事、アーティストプロデュースの仕事のもっとも実際的な制作現場というのは、詞曲の発注から始まります。(もちろん、実際にはその前にコンセプトを考えます。アーティスト・コンセプト→詞も含めた楽曲コンセプト、の順です。コンセプトを決めたら誰に詞曲を発注するか決めます。多くの場合はコンペ(競作)になります。つまり複数の作家に発注します。)楽曲が絞られたら次に作家に対して詞曲のディレクションを行います。この場合のディレクションというのは文字通り方向性を決めるということ。実際にはクオリティを高めるため、コンセプトに近づけるために直してもらうという作業と思っていただければ分かりやすいと思います。プロの作詞家・作曲家に対して添削を行うようなものです。これは個人差がありますが、僕の場合は一発でOKを出すということはまずありません。納得がいくまで書き直してもらいます。例えば歌詞の場合、一行だけ残して後は全部書き直して、なんてことがよくあります。最終的に詞曲にOKを出すのが僕らの仕事です。これで詞曲が完成してから編曲家(アレンジャー)に発注してサウンド・アレンジのコンセプトを伝え(これもディレクションです)、それからようやくスタジオに入ってレコーディング、という段階になります。

現場の用語に「詞先」「曲先」という言葉があります。歌詞を先に作るか、曲を先に作るかということです。実際には曲を先に作って後で歌詞をつける、つまり「曲先」の場合がほとんどです。従って、リズムトラックを先にレコーディングして、その時点では歌詞なしの仮歌を録り、歌入れ前に歌詞を作る、という順番になることもあります。

この講座・教室を始めるに当たって、世の中にはどんな作詞講座があるか、ちょっと検索してみました。すると、作詞家が教えたりするもの、つまり作詞の方法論、どうやって歌詞を書くか教えるというものがほとんどでした。これは僕にとってちょっと不思議な感じがしました。何故なら歌詞とは、方法論をもってして書くものではないからです。メロディに合わせて歌うことが出来れば、歌詞というものはどんなものであれ、歌詞足りえます。従って、僕は歌詞の書き方を教えるつもりはありません。それは書き手であるあなたが、実際に書くことによって学んでいくものであり、例えば芝居の脚本や戯曲を書いたりとかこういったWebページを書くためのHTMLといった決まったフォーマット・方法論があるものではありません。要するに、歌詞を書くのに絶対的な方法論、これが正解というものはないのです。それは曲を書く際にも同様ですが、少なくとも作曲や編曲を行うに当たっての基礎理論というものは存在しますが(絶対必要というわけではないですが)、作詞に関して言えばそういった理論は存在しません。作詞に当たって磨いて行くべきなのは理論や方法論ではなく、むしろ感性とかそういったものです。問題はいい歌詞かどうか、ということだけです。しかし、その「いい」という部分は主観であり、個々人の受け止め方によって違います。

では、よい歌詞とはどのような歌詞でしょうか? それは人の心を動かすことの出来る歌詞です。人の心に残る歌詞。喜怒哀楽と言いますが、歌で人を怒らせようとする人はあまりいないでしょう。それは共感とは呼べないからです。人を怒らせるような歌を誰がもう一度聴きたいと思うでしょうか。要は、感動させることが出来るか、人をエキサイトさせることが出来るか、泣かせることが出来るか、いかにいい意味での印象を強く残すか、これぐらいしか判断基準はないのです。違う言い方をすればどれだけ聴き手を共感させられるか、感情移入させられるか。よくある作詞講座・教室で見られる言葉に「売れる」歌詞という言葉があります。前述の方法論がないのと同様、「売れる」歌詞などというものは存在しません。もし存在したとしても、使える回数は数えるほどしかありません。もし「売れる」歌詞を書ける方法論・理論があるとすれば、プロの作詞家のみならず発注・ディレクションする側もこぞって使うでしょう。するとどうなるでしょう。世の中の歌詞は皆似たりよったり、同じようなものばかりになってしまいます。誰も皆書くようなものを書いて、果たしてそれが「売れる」歌詞と呼べるでしょうか。果たしてそれは本当に売れるのでしょうか。

作詞に方法論はないと書きましたが、例えば人称の使い方とか、メロディに微妙に言葉数が合わない場合の方法とか、細かいテクニックというものはあります。それはケースバイケースでお教えいたします。たとえば初心者の場合でしたら、最初の発想といったようなところから、レベルに合わせて段階的に教えていきます。


僕が教えるのは、プロレベルの判断とはどういうものか、ということです。それを体験・体感してもらうことです。僕が実際にプロの作詞家相手に言ってきたことをそのまま(もちろんまったく同じレベルで最初からやる、というわけではないですが)やるということです。それによってあなたの作詞に対する意識のレベルアップを(体感することによって)図り、結果的にあなたのスキルがアップするということです。それはつまり作品のクオリティが上がるということです。前述のように作詞に確たる方法論というものは存在しません。しかしながら、一見矛盾した言い方になりすが、僕の言葉の中にプロレベルの歌詞を書くための方法となるヒントはあります。それを自分のものとして身に付け、自分の感性を磨けるかどうかは最終的にはあなた次第です。

作詞には正解がないと書いたように、僕の判断は絶対ではありません。ディレクション・プロデュースというものは極論を言えば(判断を下す側の)個人の好みです。判断はディレクション・プロデュースする側のセンスに委ねられます。従って、僕がよくないと思ってもあなたはいいと思う箇所は出てくるでしょう。僕も経験上、作家やアーティストとそういうやりとりを数多くしてきました。ただ、そこで最終的なOK、判断を下すのが僕らプロデューサー・ディレクターの仕事なのです。僕がお約束出来るのは僕の判断がプロレベルである、ということです。OKを出すのは例えプロであっても作家側ではないのです。あなたが納得出来る出来ないというのは仕事レベルとは別のところにあります。


お断りしておかなければならないのは、作詞や作曲というものは、努力次第で誰でもプロになれるという類のものではないということです。少なからず才能というものは必要となります。僕に出来ることはそれを引き上げ、よりよい方向に向けてやることです。場合によって、例えばあなたの目標がプロの作詞家になるということであれば、そこに関しての判断がどうしても欲しいという場合、あなたはプロになれる才能は持ち合わせていませんとはっきり告げる場合もあります。僕は誰でも作詞家にしてみせますとは言いません。そんなことは出来ないからです。しかしながら、この人はプロのレベルにある、仕事を(継続的に)出来るレベルにあると判断すれば、作家事務所を紹介することは可能です。ただし、よくあるようにプロデビューをお約束します、というようなことは前述のようにお約束出来ませんし、それが目的ではありません。つまり、基本的には就職活動まで斡旋するような専門学校的なことをやるつもりはありません。

ここで重要なことを言っておかなければなりません。もしあなたが専業作詞家(いわゆる印税生活)を目指しているのだとすれば、それは今の時代、ほぼ無理です。それは最初に頭に入れておいてください。なにしろ、作家事務所というビジネス自体が単独では成り立たない時代なのですから。あなたがシンガーソングライター、アーティスト志望であるなら話は別です。アーティストにとっては今の時代はむしろかつてよりもデビューしやすい時代になっています。規模は小さくなっていますが、チャンスの数はむしろ増えています。僕が言いたいのは、専業作家の仕事の絶対量(総量)自体が減っている、ということです。それはハードディスクレコーディングが当たり前になってレコーディングスタジオの経営が難しくなったり、パッケージビジネスから配信の時代に移り変わるようになってレコード会社の存在意義自体が変わりつつあるのと同様です。


具体的にどういう風に講座を進めるかというと、特に変わったことはやりません。基本的にはあなたが書いた歌詞(既に書いたもの、あるいは僕の方から課題を出して書いてもらったもの)を添削して(といっても書き直すのはあなたです)アドヴァイスするかたちで進めます。方法はメールと電話による個別指導です。歌詞をメールで送ってもらい、基本は電話でアドヴァイスします(通話料はご負担していただくことになります。1回30分程度が目安です)。中級者以上の方にとっては、実際の仕事の現場においてのディレクターとの打ち合わせを疑似体験することになり、そのためのトレーニングになります。僕は現在さいたま市在住山形県在住(引っ越しました)ですが、近くの人であれば直接お会いして講義することも可能です(追加料金が発生しますのでご了承ください。なお、直接講義が出来るかどうかはスケジュールによります)。海外在住の方にはメールで対応します。もちろん、すべてメールでのやりとりをご希望される方にはそのようにいたします。プロ・アマ、問いません。作詞家志望のみならず、シンガー・ソングライター、アーティスト志望の方も歓迎です。もちろん、歌詞を書き始めたばかりの初心者の方、アマチュア活動でスキルアップしたい方、大歓迎です。電話指導が月2回、2ヶ月からスタートです。以降、継続したい方は1ヶ月単位でお願いいたします。添削後の直しに対するメールのやりとりに関しては、特に回数制限はなく、こちらのスケジュールの範囲で随時対応いたします。講座開始前にあなたの指向、目標等を事前知識として知るための簡単なカウンセリングを行います(無料。基本はメールにて行います)。受講料は以下の通りです。

受講料:開始2ヶ月 12,000円(月2回×2ヶ月) 継続の場合は以降、1ヶ月ごとに6,000円(月2回)
*前払い(銀行振込)でお願いいたします。月辺りの回数を増やしたい方はご相談に乗ります(その場合は料金が変わります)。

演歌は専門外なので基本お引き受け出来ません。基本的にJ-POP(J-Rock含む)が専門です。ご希望があれば作曲・編曲・DTM(Cubase)、エレキギターの基礎も教えます。プロデュース依頼は別途ご相談ください。


お申し込み、お問い合わせはまずはメールか電話でお願いいたします。メールの場合は連絡先(メールアドレス、電話番号等)、氏名をお忘れなく。折り返し、こちらからご連絡いたします。まずはお気軽に、なんでもご相談ください。

高山 靖
Yasushi "Sukeza" Takayama

mail: sukeza.takayama@gmail.com

〒999-3511 山形県西村山郡河北町谷地己120−2

tel: 090-9326-0463

アクセスは下記を参照してください。
music-school.net
music-square.jp

ご心配な方はお近くのCDショップまたはレンタルショップに行って、松任谷由実のアルバム「LOVE WARS」「天国のドア」「DAWN PURPLE」を見てください。ディレクターとして僕の名前がクレジットされています。

以下、僕が以前プロデュースしたもの(すべて未発表音源)です。ご参考までに。


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