May 14, 2008

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ひめ。


正直な話、僕は物凄く怒っていた。それこそ、怒りで頭がくらくらするほど怒っていた。僕が犯罪者になる確率は70%ぐらいはあった。

ひめ(♀、3歳ぐらい)ありがとう。ひめが一緒に寝てくれたお陰で、お父さんはちょっと怒りが治まりました。少なくとも、犯罪のことはあまり考えなくなりました。

例の、医療安全管理室の馬鹿課長から電話がかかってきた。医療補償に関しては、食道に関する手術費、点滴費用、検査費、特別室の室料までは補償するが、日にちを区切ることはしない、ということ、慰謝料は一切出さない、ということの2点の報告だった。もちろん僕は激怒した。しかし、この馬鹿に何を言っても始まらない。それで、病院の前のベンチから病院に電話をして、院長を呼び出した。すると、回りまわって庶務課の人間が電話に出た。庶務課? 僕は一体何をするセクションなのか訊いた。すると、いろいろあって具体的には説明できないという。まあいいや、とにかくもう一度説明をしろと言うと、同じ答えが返ってきて、それが病院としての意志の決定だと言う。病院としての意志? なんじゃそれは。僕は当然ながらこちらはそれでは納得できないと言った。当たり前である。医療費の補償をするということは、責任を認めていることに他ならないのに関わらず、余分にかかった入院費用に関してはこちらに全面的に負担しろと言っているのである。これは明らかな矛盾だ。すると、関口と名乗るその男は、しれっとしてそれでは平行線ですね、と言った。僕が院長に対して請求書を出す、と言うと、どうぞ、と言う。関口、貴様殺す。俺をナメるとどういう目に遭うか思い知らせてやる。当然院長もしくはその家族を殺す。とにかく、病院を代表している人間を殺す。同じ苦しみかそれ以上の苦しみを味わわせてやる。僕は病室に戻ると、踵を返してナースステーションに行き、師長を呼び、不在と分かると主任を呼び、執刀医のスケジュールを今週中に取るように言った。執刀医には悪いが、一生忘れられないくらいの恐怖体験を味わってもらう。僕の妄想は地平線を越えて果てしなく暴走し、暴力の極北まで辿り着いてもなお治まらなかった。いずれにしても、僕が犯罪者になるのはもう時間の問題だ。

Posted by Sukeza at May 14, 2008 12:05 AM
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