May 01, 2008

いつのまにか日付が変わり、5月になっちゃったが、この日記はもちろん今日(4月30日)の日記である。

暑い一日だった。27度まで気温が上がったそうである。僕はやたらと汗をかいた。

朝一番で病院の師長に電話をかけ、執刀医の時間を取って欲しい旨を伝えた。で、例によって病院のあるM駅まで電車で行き、業務。すると業務中に電話がかかってきて、6時に時間が取れたという。4時近くまで業務をしていて、ふとあることを思いついた。業務終了後、駅前の交番に行って、立っている年寄りの警官に、警察は民事不介入であることは承知しているが、医療ミスは傷害事件として立件できるのか、と尋ねた。すると老警官は、そういう難しいことは警察本部に相談係というのがあるので、そこで聞いてくださいと電話番号を教えてくれた。それで、病院の前のベンチで煙草を吸いながら、警察の相談係に話をすると、県の医療安全相談窓口というところを紹介してもらったので、そこに電話をした。ここは行政機関なので、事実確認が取れれば告発する義務がある。女性が電話に出たので、僕はことの経緯を説明した。それで、担当窓口である医療安全管理室が具体的な報告をせず、責任者との話もシャットアウトしているので、困っているということを伝えた。すると、医療安全管理室に連絡を取って、僕の希望を伝えてくれるという。病室に行き、ソファに寝転がって電話をまっていると、案の定、早速電話がかかってきた。例の課長からである。県庁から電話がかかってきたのですが、と彼は言い、僕はかいつまんで事情を説明した。すると、まず室長は話をすることは出来ない、と向こうが言った。僕は唖然として、どういうことか理由を聞きたい、と言った。すると、話をすることが出来ないとしか申し上げられませんと言う。阿呆か、こいつは。僕はもう一度、話が出来ないなら出来ないで、ちゃんとした正当な理由を聞きたいと言うと、それではその旨を報告します、と答えた。まったく、子供の使いである。それに驚くべきことに、話を進めているうちに、当初の話し合いからもう3週間が経つというのに、いまさらになって、慰謝料に関しては医療費の補償と受け止めていました、とのたまうた。呆れてものが言えない。あのとき、僕ははっきりと補償と慰謝料と明言して、あなたはそれを聞いてメモしていたではないか、あなたは日本語を理解出来ないのか、と言った。ついでに、あんまり頭に来たので、あまりにも訳の分からないことを言っていると、新聞学科の後輩に一声かけて、全メディアでキャンペーンを張るぞ、と言った。すると、それまで威勢がよかった課長はにわかにうろたえて、そんなことを私個人に言われましても、とおろおろした。おまけに、それは病院に対する脅しではないですか、と言うので、すかさず僕は、脅し? 人聞きの悪いことを言うな、それは単なる報道である、それに僕はまだやるともやらないとも言っていないと言った。しかし、これがこんなに効くとは思わなかった。その後は例によってもごもごと上に報告しますので、とかなんか言い訳を繰り返すので、これ以上この馬鹿と話をしてもしょうがないと思い、電話を切った。それにしても呆れた奴である。

さて、6時を過ぎて、師長が迎えに来たので僕はペットボトルの水と手帳だけを持って面談室へと向かった。執刀医は若い担当医も呼んでいいかと言うので、僕は構いませんと言った。すると、何故か師長までが同席し、相手は3人になった。やれやれ。僕はまず、今日は別に難しい話をしにきたわけじゃなくて、担当部署の医療安全管理室があまりにも不明瞭な報告を繰り返すので、具体的な状況を知りたいだけなのです、と切り出した。すると、執刀医は実に分かりやすく明快に、まず委員会は一度開かれたと聞いたが実際に開かれたかどうかは定かではないが、報告書は全委員に渡っているということ、医療費の補償に関しては、食道に関する医療と特別室に関しては減免の処理を行っているということ、それと入院がどこまで延びるかで最終的に決まるということ、慰謝料に関しても同様に、経過がどうなるか最終的に分かった時点で決定するということを説明した。僕は、そういう風に説明してもらえれば分かります、と言った。ついでに、担当部署の医療安全管理室がまったく機能していないどころか、逆に患者に対する蓋になってしまっていることを告げた。僕にとっては、医療安全管理室の課長が病院に見えている、ということも告げた。いずれにしても、執刀医が明確に説明してくれたお陰で、僕はちょっとすっきりした。人を殺さずに済んだ。その後は彼女の病状説明になり、明後日の金曜日に血液検査をして、MRIを撮る必要がなければ退院出来る、ということだった。逆にMRIを撮る必要があるようだったら、再手術の可能性もある、ということだった。この説明の間中、何故か僕だけが額に玉のような汗をかいていた。

病室に戻り、血液検査とMRIの話を彼女にすると、もう手術は絶対に嫌だ、また食道を切られる、と泣き出した。僕は大丈夫、大丈夫と繰り返すしかなかった。

とまあそんなわけで、僕は人を殺さずに済んだ。今日のところは引き分けといったところだろう。これで戦績は1勝1敗1引き分けになった。まあ何よりも僕が精神的に一安心出来たことが大きい。しかし、実際のところ、今日はホントに疲れた。帰って猫の世話をしながら、2時間ほど寝てしまった。

Posted by Sukeza at May 1, 2008 01:48 AM
Comments
Post a comment









Remember personal info?