記憶喪失。正式な病名は健忘症。
23時15分、僕は彼女に24時に電話で起こしてもらうように頼み、ソファにて気絶した。ところが、目が覚めてみると午前1時55分。なに? なんで? ソファの上には開いたままの携帯が置いてあった。着信履歴を見ると、0時5分に彼女から電話がかかってきている。しかし、僕には話した記憶がまったくないのだ。まったく、全然、皆目。これは一体何? 何が起こったのだ? しばし呆然。しかし既に後の祭り。アフター・ザ・フェスティバル。
時間は突然飛んで20時30分、僕は地元にて業務中であった。いわゆる残業みたいな奴である。突然、店員がやってきて耳元でこう言った。
「あの、お名前お聞かせ願えますか?」
ガーン。
物凄い音が僕の頭の中で鳴り響き、頭上から何本もの黒い線が舞い降りて、僕の頭の中は真っ白になった。ついに来た。とうとう目を付けられてしまった。今週毎日箱を積んでたからなあ。しかし、いまどきプロ出入り禁止なんてあるのか? 大体、毎日勝っちゃいけないのか、この店は。というようなことが、0.5秒ほどの間に頭の中を駆け巡った。一応、冷静を装って(しかし、もちろん妙な間があった)、
「なんでですか?」
と僕は訊いた。すると、店員は、
「お財布落とされてませんか?」
と言うではないか。
ガーン。
慌てて腰のウエストバッグを開けてみると、確かに財布がない。ぎょえーん。なんてこった。数は数えてないけれど、あの中には僕にしてみれば結構な現金が入っているのだった。カウンターに預けてあるというので、恥ずかしながらも慌てて取りに行った。すると、不思議なことに中身は無事だったようだ(数えてないので)。ああ、恥ずかしい。しかし、日本て国は安全な国だね。と、つくづく思った。
Posted by Sukeza at January 25, 2008 02:21 AM