November 01, 2007

気がつくともう11月。

いつも思うんだけど、僕には詩が書けないな、と思う。たぶん、「詩」というものが分かっていないのだと思う。昔、自分の書いた曲に日本語の歌詞を書いたことがあるんだけど、それは酷い詞だった。今思い出しても顔から火が出るような。結局、その後、僕は歌詞を書くときは英語で書くようになった。出鱈目でも、少なくとも恥ずかしくはない。小説の中で、歌詞を書かなければならない場面があって、どうしても上手く書けない。何しろ、その詞を書いた人物は天才ということになっているので、余計に書けない。何度も書き直した挙句、結局諦めてどうでもいい詞を書いた。いまだにそのページだけは読みたくない。こんな僕が、人に作詞を教えていたのだから笑ってしまうが、不思議なことに教えることは出来るのだ。どうすればよくなるか、そういうことは分かる。それは僕に歌詞を含めた音楽のイメージというものがあるからであって、自分が作詞の才能があるからではない。作曲を教えるにはある程度作曲の素養が必要だが、作詞の場合は明確なイメージを持っていればいい。ピンと来る言葉ひとつを見つけるだけでいい。そこからイメージが湧くのだ。
 ところが、純粋詩となると、途端に僕は戸惑う。結局、僕には詩が書けなくて、「詩のようなもの」しか書けない。これはイマジネーションの問題でもあるけれど、「詩」という文学のスタイルの理解度の問題であるような気がする。つまり、「詩」の本質を僕は理解出来ていないような気がするのだ。簡単に言えば、「歌」は分かるが、「詩」は分からない、というようなことだ。それでも、いい詩というものは分かる。つまり、言葉が琴線に響くかどうか、ということは分かる。心を揺らすかどうかは分かる。結局のところ、僕は言葉を自在に操るほど器用でも繊細でもないのかもしれない。「詩」が書けたらなあ、と思うのだけれど。

Posted by Sukeza at November 1, 2007 02:10 AM
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