October 19, 2007

まず、昨日の試合だが、水野は足を痛めて自分から交代を申し出たそうである。どうりで。反町監督、すまん。

先日帰省したおり、母と夜の町を散歩して、Mの家の前を通った。母がここだと教えてくれたので分かった。2階の一室に電気が点いていて、ああ、ここにMがいるのかな、と思った。Mは小学校、中学校の同級生で、親友だった。Mは高校受験で僕と同じ進学校を受けて失敗し、滑り止めの私立高校に行った。それから僕らは疎遠になってしまった。思えばMの人生は、このころから微妙に軌道をずれていったのだと思う。高校を卒業して大学の歯学部に進んだと聞いたときは、順調に生きているのだな、と思った。ところが、その数年後から今にいたるまで、実に四半世紀に渡って、Mはずっと家に引き篭るのである。いったいMに何があったのか、知る由もない。しかし、25年という、一人の人間が生まれてから人格が固まる大人になるまでの長きに渡って、Mは家から一歩も外に出ないという人生を送るのである。Mの母親の葬儀に母が参列した折に、母がMを見かけた。Mは髭をぼうぼうに伸ばして、うつろな顔でぽつねんと座っていたという。この長い長い間、Mがいったい何を考えて、どのように生きてきたのか、僕には想像すらつかない。それはいったいどのような人生なのだろうか。いずれにしても、今日もMは、山形の片田舎の一室で、じっと息を潜めて生きている。

Posted by Sukeza at October 19, 2007 10:32 PM
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