August 23, 2007

僕は心療内科の待合室で、自分の順番を待っていた。19時15分きっかりに、まるで誰かがスイッチを入れたかのように、僕は突然、うつになった。世界は暗転し、僕は世界で一番惨めな男になってしまった。待合室のラジオからは、その直前まで、シャーデーの「Sweetest Taboo」と椎名林檎のデビュー曲が流れていて、この二人の名前は絶対に忘れないようにしようと思っていた矢先のことだった。一瞬にして、僕はうつむくだけの男になっていた。診察の順番が回り、僕は医者の顔をまともに見れなかったが、出来るだけ普通に喋ろうと努力した。しかし、自分が世界で一番陰気な顔をしていることは分かっていた。どういう風に思われているのだろうと、そればかりが気になった。それは調剤薬局に行っても同じだった。僕は往きとは打って変わって重い足取りで帰り、コンビニで弁当を買って食べた。食後にいつもの薬を飲んだが、一向に効かなかった。あまりにも元気がないので、何をしたらよいのか分からず、とりあえず田舎の母に電話をしてみた。一時間ぐらい話をしていたが、ときおり母が電話の脇にいる父と話をするたびにいらいらした。彼女が仕事から帰ってくる時間になったので、電話を切り、駅前のドトールへと向かった。僕は上を向くことが出来ず、終始うつむいて歩いた。そうしないと歩けないのだ。駅のエスカレーターのところでちょっと気分が悪くなった。ドトールに着くと、彼女は既に席に座っていた。僕はよたよたと彼女に近寄り、「ダメだ」と言った。何が?と彼女は聞き返したが、僕はダメだ、と繰り返すだけだった。エスプレッソのMを頼み、それを飲みながら煙草を吸うが、彼女の顔をまともに見ることがなかなか出来ない。何故なら、自分が陰気な顔をしていることが分かっているからだ。彼女と一緒にドトールを出て、階下のスーパーにヨーグルトを買いに行った。やっぱり僕はうつむかないと歩けない。彼女を駅の駐輪場の入り口まで送って行くと、僕はうつむいて帰宅の途に就いた。遊歩道を歩いていて、やっぱり顔を上げてみようと思った。が、やっぱりダメだった。僕はさしたる意味もなく額に手を当てた。すると、突然世界がぐらりと揺れた。眩暈だ。一瞬、倒れるかと思ったが、なんとか踏みこたえ、治まるまでしばらく立ちすくんだ。部屋に戻ってソファに横になっても、ぐらりときた。僕は眩暈があったことを、まず彼女に電話して報告し、次に母に電話して報告した。その間にレキソタンを2mg飲んだ。すると少しは効いてきたのか、ちょっと落ち着いてきたような気がした。しかし、相変わらず顔は無表情のままだ。こういうときは、一晩寝ないと治らない。こんな酷い状態でも、僕はダンベルと腹筋をいつもどおりやった。習慣というのは凄いものだ。身体が勝手に動く。なんとか風呂に入り、今これを書いているというわけだ。多分、支離滅裂な文章になっていると思う。これを書くのにどれだけのパワーを必要としたか。まったく、嫌な病気になってしまったものだ。

Posted by Sukeza at August 23, 2007 11:58 PM
Comments

病気・・・

そんなに自分に都合のいい病気なら、私もなりたいです。

私には年老いた母がいます。
自分で生計を立てることはできません。
そんな母に毎月仕送りをしています。
私は幼少時代に性的虐待に遭い、まともに異性と接することができません。
そのため40を過ぎても独身です。
学歴もない私にとって、正直母親への仕送りは重荷です。
ですが何かしら働いて仕送りをせねば母も私も生きてはいけません。
病気になっている場合ではないのです。

それでも

あっさりと扶養家族になるとのたまってしまえる貴方は甘えていないのですか?

甘える相手も居ない人間から見たら甘えていると思っていけないのですか?

人に迷惑をかけないようにしましょうよ。

Posted by: nu at August 24, 2007 02:03 AM

「都合のいい病気」などというものが、この世に存在すると思いますか? 朝青龍と一緒にしないでください。あなたは予想通り、酷いうつ病というものをまったく理解していませんね。一度、是非なってみてください。働きたくても働けませんよ。自分が悲劇のヒロイン(またはヒーロー)だと思っていませんか? 「甘えている」と言うのは簡単ですが、あなたは車椅子の人間にも「甘えている」と言えますか? 人工透析している人間に「甘えている」と言うのですか? 僕はその気になれば障害者手帳をもらえるのです。それでも自分で食っています。

Posted by: Sukeza at August 24, 2007 07:28 AM

追加です。「人に迷惑をかけないようにしましょう」と言いますが、僕の両親があなたのコメントを読んだら、烈火の如く怒ると思います。僕の彼女も。

Posted by: Sukeza at August 24, 2007 07:37 AM

またまた追伸です。あなたはいったいなんのために僕のサイトを訪れているのですか? まったく理解不能です。今後あなたは出入り禁止にします。今後はいっさいコメントに反応しませんので、そのつもりで。ここでは僕が神です。あなたのコメントなど、クリック一発で削除できるのです。そのことをお忘れなく。

Posted by: Sukeza at August 24, 2007 07:41 AM

あんまり頭にきたので、また追伸です。僕はかつて、幼少期に性的虐待を受けた女性二人と付き合ったことがあります。彼女たちはひとりはあっさりと、ひとりは苦労してそれを僕に打ち明けました。それでも、彼女たちはちゃんとそれを克服してセックスも出来るし、ちゃんと働いています。一人は親に仕送りもしています。それに、彼女たちは二人とも明るいし、普通に生きています。あなたは何か自分だけ特別な存在、特別に不幸な存在だと思っていませんか? 僕に言わせれば、あなたこそ自分に対して甘えています。あなたは自分の過去に甘えているのです。それすら克服できない人間が、うつ病になったら、それこそ何もできないでしょう。

Posted by: Sukeza at August 24, 2007 07:59 AM

さらに追伸です。僕の彼女は、IPアドレスから素性を突き止めて文句言ってやると言っています。

Posted by: Sukeza at August 24, 2007 08:55 AM
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