May 21, 2007

ちょっと時代錯誤の感があるけど、最近、大橋純子の「たそがれマイ・ラブ」にハマっている。いい歌だなあ、なんて気に入って、ひっきりなしに口ずさんでいる。なんでかっていうと、最近打っているパチンコの機種に、「J-POPヒットバラエティー」というのがあって、その中に出てくるのが、桑名正博(「セクシャル・バイオレットNo.1」)、庄野真代(「飛んでイスタンブール」)、もんたよしのり(「ダンシング・オールナイト」)、松崎しげる(「愛のメモリー」)、円広志(「夢想花」)、そして大橋純子(「たそがれマイ・ラブ」)というわけなのだった。顔ぶれを見れば分かるように(分かんない?)、J-POPと題しているわりには、「あの人は今」的な、アナクロな懐メロというところだが、パチンコ業界のタイアップにはこういうのがやたらと多い。画面表示にも申し訳程度に、「70’s」と書いてある。要するに、ヒットバラエティーとは言っても、70年代のヒットバラエティーなのだった。この中で直接知っているのは庄野さんぐらい。一度プロデュースしたことがあるので。テニスに誘ってくれたり、気さくな人だった。で、話を元に戻すと、このパチンコを打っているうちに、「たそがれマイ・ラブ」がやたらと気に入ってしまったのだった。

Wikipediaで調べてみたところ、この曲がヒットしたのは1978年。僕が19歳のときである。まだ生まれていなかった人も多いだろう。作詞が阿久悠、作曲が筒美京平という御大揃いだった。筒美京平大先生とは何度も仕事をした。前にも書いたように(と言っても数年前だが)、昼間っからお湯割りを飲んでいるような、へなへなしたおっさんである。打ち合わせの30分前に、ポータブルキーボードで適当に弾いたデモテープを持ってくる。だから、結構間違っていたりするのだが、それでも大先生は平気なのだった。このおっさんには、一度酷い目に遭ったことがある。ある新人のレコーディングをしていて、リズムトラックを録り終えたころにスタジオにやってきて、テンポを10上げて欲しいとか、ここ8小節カットしてとか言う。無茶苦茶である。今と違って、当時は生のリズム隊でレコーディングしており、ミュージシャンたちは既に帰ってしまっている。今のように、コンピュータを使ったりしていないので、直すには、一度ハーフインチだか4分1だかのテープに移して、編集する必要がある。これが手作業で、結構大変なのである。スタジオのアシスタントが額に汗してやっていたが、なんちゅう無茶言うおっさんや、とそのとき僕は思った。だったらもっと早くスタジオ来いっちゅうの。このおっさんに関しては他にもエピソードがあって、50過ぎてから合宿免許で免許を取って、最初に買ったのがポルシェの911で、3日で中央帯にぶつけて全損したり、なんてこともあった。衝撃だったのは、本名を知ったときで、本名は「渡辺栄吉(仮名)」というのである。仮名だから名誉毀損にならんよね、実名だけど。まあとにかく、他にもバイセクシュアルであるという噂があったり、話は尽きぬおっさんである。それでも、ときどき、この「たそがれマイ・ラブ」のようないい曲を書くのが不思議である。普段は洋楽のパクリばかりなんだけど。こんだけ書いたら、業界にはとても戻れないが、戻るつもりはないのでご心配なく。

Posted by Sukeza at May 21, 2007 08:32 PM
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