love in vain

プレゼント

...

かつて僕は綺麗な人妻とつきあっていた。彼女のことを僕は本当に好きだった。僕らはいろんなところでセックスをした。

彼女の誕生日がそろそろ近づいてきたころ、僕は何を誕生日のプレゼントとしてあげたらいいのか頭を悩ませていた。考えてみると、僕は女性にものをもらったことは多いが、あげたことはほとんどないという典型的な甲斐性の無い男だったのだ。何か特別なものをあげたい、僕にしかできないプレゼントをしたいと僕は必死で考えた。

...ひとつだけあった。

誕生日が来て、僕は彼女に言った。
「これは世界中でオレにしかできないプレゼントだ」

僕が彼女にプレゼントしたのは、以前彼女にもらった腕時計のペアウォッチだった。もらった僕だけにしかできないプレゼント。僕にしては最大級の気の利いたプレゼントだとずっと思っていた...。

しかしいま思うと、果たしてあの時計をもらったのは僕だけだったのだろうか?

信じるものだけが救われる...

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