horse is horse vol.2

「Racingform」

未来がわかったら...つまらんだろうな。

僕は自分の作った競馬データベースソフトに「Racingform」という名前をつけた。ネットサーフィンを始めたころに、同じ名前を予想ソフトにつけている人を発見したが、たぶん僕の方が先だと思うし、法人で意匠登録をしている人ではなさそうなので、そのままにしておく。そもそも、この名前自体が、アメリカで最も有名で発行部数の多い、「Daily RacingForm」からパクったものだし...

基本的にはJRA-VANからダウンロードしたデータを、レイティング(スピードインデックス)をつけてデータベース化したものだ。出馬表も、競馬ブックふうの横組みで、レイティング中心に印刷できるようにしてある。要するに競馬新聞自動作成ソフトの部分を持ったデータベースだ。種牡馬のデータも全て関連づけて検索できるようにしてある。敢えて予想機能はつけていない。せいぜい条件別にレイティングでソートできるようにしてあるぐらいだ。なぜなら、競馬は計算上で予想できるものではないし、なにより自分で予想したいもの(それが一番の楽しみだ)。よく多変数を使った重回帰予想のソフトとかで、僕より遥かに統計とか数学に詳しい理系の人達が予想しているが、競馬の変数となるファクターの数たるや半端な数ではない。しかも各々のレースでの条件も複雑に変わるので、よしんば全てのファクターを組み入れたとしても、正確に各ファクターの占有率を出すのは不可能だ。だいたい展開やペースを計算上で正確に予想できる訳がない。そこが競馬のおもしろいところなのだから。

前置きが長くなったが、とりあえずそんなことで、スピードインデックスという、ひとつのそこそこ客観的な判断基準を得た僕は、それまで毎レース違う判断基準で適当に予想していた頃よりは遥かに予想しやすくなった。少なくともおおよその力の違いは見えてくる。的中率は明らかに上がった。使い始めたころは、それこそオレは天才かと思ったくらいだ。まあ、それもたまたまよく当っていた時期なんだろうけど。インデックスのいいところは、明らかに力が上の馬がわかるところと、過小評価されている馬がわかるところだ。逆にどの馬が勝ってもおかしくないレースというのも分かる。こういうレースは手を出すべきではないのだが、競馬をおもしろがっているときは買っちゃうンだよね...

使い始めのころは配当的にも妙味があったが、スピードインデックスの発想が増えてから、次第にその旨味は薄くなってしまった気がする。馬柱の成績欄を見ていたら何でこんなにオッズ低いの?といいたくなる馬が結構増えてきてしまった。それと同時になんだか的中率も落ちてきたような気がしてくるから不思議だ。もちろん、スピード(タイム)とはたったひとつのファクターでしかない訳だから、当然といえば当然なのだが、数少ない客観的な要素なので、簡素化して考えるには非常に有効だと思う。たぶん、オッズの旨味が薄くなると、余計な深読みもしてくるし、好配当を探してしまう。欲が出てしまうのだ。

実はここ半年ぐらい競馬を休んでいる。一番の直接的な原因はデータの更新を面倒くさがってためてしまったことなのだが、本当は思ったほど儲からんな、と思ったことが大きい。まあ、考えてみれば当たり前なのだ。JRAが最初に25%も控除してしまっている(!)ので、そもそも期待値が75%しかないのだ。それに対してあまりにも不確定要素が多すぎるし、投資としてはリスクが高すぎる。

それでも、100万ぐらい遊んでいる金があって競馬に使えるのなら、またすぐにでも始めると思う。単複と点数を抑えることで、なんとかプラスにはできるだろう。100万ぐらい余ってたら、ね...

だってやっぱり競馬はおもしろいもんね。

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