horse is horse vol.1

「競馬事始」

死語が多いのはトシのせいです。

いつのまにか競馬と出会ってから10年も(しか?)経ってしまった。

当時Yumingのレコーディングでスタジオにこもっている毎日だったが、一緒に仕事をしていた競馬好きのK氏に競馬新聞の読み方を教えてもらったのが最初だった。

初めて馬券を買いに行った日、土日にやっているのは知っていたものの、何時からかわからず8時に渋谷のウインズに着いてしまったのが昨日のことのようだ。お定まりのビギナーズラックで払戻の列に並んでいてまず目についたのは、いわゆる競馬おやじの「ハズレ自慢」である。(そのころは今ほど女性は少なく、まだまだオヤジの天下だった。)要するに2ー8かなんかの目で当って「8ー8も抑えてたんだ」と自慢するアレである。なんのことはない、あんたはハズレの目を買ってたんじゃないか、なんとレベルの低い業界(?)か、と不遜にも思ったのであった。こんな連中よりは間違いなくオレの方が当るに違いない、小学校の時の知能テストでIQ180(実を言うとよく覚えてない)のこのオレが当らん訳はない、と力強くアンポンタンな確信を得たのだった。

という訳で、もともと本に定規でアンダーラインを引く勉強好きな父親の血を引いて研究熱心な僕は、次の週から猛然と研究を始め、怒濤の如く連敗を重ねたのであった..トホホ..

そんなこんなで「なんでこんなに当らんのよ」と思っていたある日、アンドリュー・ベイヤーの名著「勝ち馬を探せ!」と出会ったのである。出版されたばかりのこの本を読んで、すでにアメリカでは常識となっていたべイヤーのスピードインデックス(指数)理論と出会い、根っからの文系の僕は目から鱗が落ちまくったのである。次の日からデータベース作りを始め、自分のインデックス作りを始めた。これがそもそも僕がコンピュータを買うきっかけとなった。後になって「西田式」をはじめとするべイヤーの2番煎じのスピードインデックスが雨後の筍のように現れたが、2番煎じを始めたのも完成度もオレのが一番だと現在でも勝手に思っている。

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