god

クエスチョン・アンド・アンサー

...

彼が尋ねた。
「とどのつまり、君は何が欲しいんだ?」

僕はちょっと考えて答えた。

「かわいい彼女とか、日当たりのいい部屋とか...要するにしあわせかな。よくわかりません」
「どこに行きたいんだね?」
「わかりません」
「君はいったい何のために生きているんだい?」
「わかりません。たぶんそれを見つけるため...」
「じゃあ君はいったい何故存在しているんだね?」
「わかりません。たぶんそれを確かめるため」
「そもそもいったい何を悩んでいるんだい?」
「嘘をたくさんついたこと」
「誰にだね?」
「家族や、つきあっていた女の子とか、友達とか...」
「君は彼らのことをどう思っているんだね?」
「大好きです」
「愛しているんだね。では、君が彼らに言った言葉は嘘ではないよ。それは真実だ」

「あなたはいったい誰なんです?」
「わたしは神だ」

彼はそう言うと、コーヒーに砂糖を2杯入れてウインクをした。

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