決意

5月15日、火曜日。

実際のところ、ノスタルジーとセンチメンタリズムは似ているというかほぼ同じようで、さほど違いはないように思える。生まれ育った田舎に戻って生活している今は、さしずめノスタルジーの只中にいると言えないこともないが、どういうわけかそういったノスタルジーもセンチメンタリズムも覚えないのである。というのはつまり、ノスタルジーというものは時間軸の中に存在しているものだから。そういう意味ではいつの日か、今を懐かしく思う日も来るのだろう。

今日はとにかく朝起きたときから体調が悪く、昼頃になってまったく(完璧に)食欲がなくなってしまったので1時間半ほど寝込んだ。昨夜日記を書いている最中に胃液が逆流したのと関係あるのだろうか、一応朝胃液を抑える薬は飲んだのだけれど。

久しぶりに村上龍原作で三池崇史監督の「オーディション」を再見したが、後半よく分からなくなる映画としての内容はともかく、エンディングロールに流れる主題曲(ELIE PARK「Scarlet」)が滅茶苦茶カッコよかった。

夕飯どきにはなんとか食欲が戻った。夕食後、Jリーグの25周年ということで25年前のJリーグの初戦、ヴェルディ川崎対横浜マリノスの試合をDAZNが中継(?)したのをYouTubeで見た。

それからなんとなくYouTubeのトップページに出てきたサムネイルをクリックして、Lampというバンドを初めて見た。なかなか興味深いバンドだったので何曲か聴いてみたのだが、彼らの音楽もそうだがPVも80年代初頭を物凄く意識したもので、そのうちのひとつは僕らの学生時代そのままの世界だった。

つまりそこにはノスタルジーがあった。彼らの曲やPVには明確な70年代、80年代へのリスペクトがあった。彼らは79年や80年生まれだけど。そこで僕は初めて僕らが過ごした70年代後半から80年代初頭の学生時代を肯定された気がした。これはちょっとした驚きだった。もう僕らは時代に取り残されたおっさんでありジジイであるのだと思っていた。そんな風に、どこか憧れを持った目で自分たちの若かったころを見られるとは思わなかった。そして、彼らの目や耳を通して見るノスタルジーは、センチメンタリズムそのものだった。

そんなわけで僕はちょっとした決意をした。

気がつくと、いつの間にか時代に合わせよう、追いつこうとする自分がいた。でもそうじゃなくてもいいんだという気がした。まあたぶん、途中で飽きてまた髪を切ってしまうのだろうけれども。

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