中途半端な人生

2月20日、火曜日。

真面目な話、中途半端な人生を中途半端に生きている感覚が半端ない。何から何まで、すべてが中途半端だ。もちろん、人は誰も人生に於いて常に中途なわけだけれど。結局のところ、勇気がない。あらゆる意味で。そして、恐らくあらゆる局面で。5年前(正確に言えば5年と3ヶ月前)、父がまだ人工呼吸器で呼吸していたころ、風邪で寝込んだ僕はそれをきっかけに禁煙したのだが、そのときにまだ元気だった母が「人生で何かひとつでも我慢してみろ」と(この場合はつまり煙草のことなのだが)言った。こう書きながら24本目の煙草に火をつける。詰まるところ、僕はそのただひとつだけのことすら我慢出来ないのだ。そして、僕に決定的に欠けているのはやっぱり勇気だと思うのである。

ぐだぐだと書いてもしょうがないので日記を書こう。こういう話は切りがないし、その実、ただの繰り言になるから。

朝の9時34分にドアチャイムの音に叩き起こされた。慌てて出てみると、先日依頼した灯油の配達だった。300リットルと量が多かったのもあるが、以前よりリッター辺り10円も値上がりしているので大枚25000円を払う羽目になった。一昨日はスーパーでキャベツが1個600円もしたし、近ごろの世界はどうかしている。日銀が2%のインフレに達しないというのがどうも嘘くさい。ともあれ、今日は天気は曇りだがそれほど悪くなく、日中は雪が降らなかった(と思う)。夕方までちまちまと相場のトレードをしてちまちまとプラスにしていたのだが、夕方に売りで捕まり結局一日トータルでマイナスにならない程度で損切りしてプラスが半減。なんかこういうところも実に中途半端だ。結果論で言えばそのまま保持していればその後プラスには転じたのだけれど、先日もそうだったように夕飯前で、このまま切らないと夕飯を食べられないと思ったのだった。

そんなわけで幸いにして夕飯は食べられた。その後はテレビでオリンピックを少々とACLの柏対天津(1-1)の後半を見て、それからまたオリンピック。複合のラージヒルで渡部暁人が前半のジャンプで1位になり、解説の荻原健司があまりにも金金というのでかえって不安になりながら見ていたら後半のクロスカントリーで案の定最後で失速、ドイツの3人組だけではなく並走していたオーストリアにも抜かれて結果5位。脱力。なんていうか、ノーマルヒルのときの渡部暁人は結果2位だったが強いなあと思ったのだけれど、今回はジャンプで1位になっているにもかかわらず強いという印象を受けなかった。なんか最初から勝てるレースという感じがあまりしなかった。そういうものなのかもしれない。負けるべくして負けた感。

それからドラマ版の「FARGO」シーズン1を最終話まで見た。見るのは二度目でラストも覚えていたのだが、やはり圧巻だった。ビリー・ボブ・ソーントン演じる悪役が完膚無きまでに非情な悪党であるが故に、そのあまりの無慈悲さがかえってユーモラスに見えてしまうというのはエルモア・レナードの小説に似ている。卑劣な奴は徹頭徹尾卑劣というのも、ここまで徹底するとなんか潔い。それに最後のハッピーエンド感もじわじわと凄い。シーズン2はまだ未見なので、明日以降見るのを楽しみにしよう。こうやってドラマを見るたびに、もしかしたら僕の人生は中途半端になっていくのかもしれないけれど。

と今書いて思ったのだが、要するに今の僕自身の問題というのは物事に徹しきれないということかもしれない。それが中途半端感になってると。明日は午後2時に母が病院で診察を受け、夜はACLの鹿島の試合があるので、中途半端な日になることがもう確約されている。

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