呼吸

4月17日、日曜日。

確かに昨夜寝たのは遅かった。3時半過ぎ。朝方、例によって長い夢を見て、目が覚めて時間を確かめると11時18分だった。えっ?11時? まあこの場合、午後11時じゃなくて午前だったのがもっけの幸いと思うべきなのか……。

そんなわけだから朝食を食べている間に昼になる。うーむ。ツイッターのタイムラインを見ると、どうやら東京方面は暴風雨で荒れた天気らしいが、窓の外を見ると晴れ渡っていてどうやら山形はいい天気。玄関を開けて外に出てみると風もそれほど強くない。ぽかぽかと暖かい春の陽気だった。庭に出てみると、今年の冬が雪が少なかったせいか、雑草が傍若無人に生い茂っている。特に裏手が凄い。それで少々草取りをする。暑いくらいだ。

ところが草取りを終えて台所に戻ると、にわかに空がかき曇り雷鳴がした。急に風が強くなる。そして、とうとう横殴りの雨が降り始め、あっという間に暴風雨になった。家の中が急に暗くなり、電気をつけたくなるほどだった。そうこうしているうちにまた明るくなりところどころに青空が見える。つまり、ある種の天気雨になった。訳の分からない天気だ。

風はますます強くなり、轟々という音を立てて吹きまくる。まるで地球が口笛でも吹いているようだった。そのうち、なにやらガタガタという音が聞こえたので窓外を見ると、うちの裏手にある、かつて老婆が一人暮らししていて今は空家になったプレハブの家の梯子が落ちて、壁代わりの波板が外れている。

prefab

こんな感じ。

その後も風は勢いを増し、やがて梯子は吹き飛ばされ、波板は完全に剥がれ落ちた。誰かが「三匹の子豚」みたいに躍起になって息を吹いてプレハブの家を吹き飛ばそうとしているようだった。僕が心配だったのは、外れた波板が飛ばされてうちの敷地に入ったらどうしようかということだった。その後も夜まで臨終の床にある老人の喉から漏れるようなひゅうひゅうという風の音が聞こえ続けた。それもこれも、ただ単に地球が呼吸しているというだけのことなんだろう。

なにしろ起きた時間が時間なものだから、あっという間に日が暮れるし夜になる。けれどもなんか損したという気は不思議としなかった。まず第一に今日は眠くならなかった。

今ツイッターのタイムラインを見たら、「山形 強風でプレハブ倒れ女性が大けが」というニュースが。もちろんうちの裏のことではない。

いまだに薄気味悪い風の音が聞こえる。なんだか地球が肺病病みか喘息にでもなったようだ。九州の余震はいまだに続いているし、今日はエクアドルでも大きな地震が。簡単に言えば地球の調子が悪そうだ。

それにしてもしかし、こういう日は何時に寝たらいいのだろう?

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