屈辱

6月16日、火曜日。

W杯予選、日本 0-0 シンガポール。

負けたわけじゃない。しかし、なんでこんなにショックなんだろう。一応録画はしておいたものの、二度と見たくない試合になってしまった。試合開始直前、嫌な予感がした。ドン引きした相手にどうやってゴールを決めるのか。かつての決定力不足という言葉が頭に浮かんだ。そして、その通りの結果になってしまった。

キックオフ直後になんか変だと思った。開始直後から前回のイラク戦で見られたスピード感がない。連動性も足りない感じがした。というのも、動く選手が少ないのである。確かにシンガポールは深くブロックを敷く守備、それにしてもオフザボールの動きが少ないのでボールを持った選手がパスの出しどころ、スペースを探すのが目立ち、イラク戦のような小気味のいい攻撃にならない。

で、打てども打てども入らない。シンガポールのゴールキーパーは途中から神がかったように好セーブを連発。彼にとっては一生に一度の大当たりの日だったことだろう。しかしそればかりが原因とも思えず、挙げていけば切りがないのだがまず宇佐美の調子がよくない。前半だけで2度も転ぶしシュートが枠にいかない。香川は前半は積極的だったけれどやはり枠に飛ばず。長谷部もいつもの長谷部ではなくミスを連発する。いつもなら文句のない動き出しをする岡崎も消える場面がほとんどで、いることに気づかない時間帯の方が多かった。

それにしても、である。ほとんどの時間帯、シンガポールはゴール前にずらっと並んでドン引き、日本はほぼ相手陣内で攻撃練習をしているような状態だった。それでも点が入らない。完全に決まったと思えるときはGKのスーパーセーブに弾かれる。まあやっている選手が一番分かっているだろうけど、見ているこちらとしてはいらいらが頂点に達してストレス溜まりまくりだった。

打てども打てども点が入らないので、ハリルホジッチはひたすら攻撃の枚数を増やした。しかし、今回は采配が裏目とまでは言わないにしても効果的ではなかったと思う。少なくとも、柴崎を代えたのは首を傾げる。それでパスの出し手よりももらいたい選手ばかりが増えてしまった。フォワードだけが増えた後半の終了間際はゴール前に相手と味方双方の人数が多過ぎて交通渋滞を起こしてしまった。これで一気にハリルホジッチも株を下げた格好。

とにかくいらいらだけが募る試合だったが、ポジティブに解釈すれば負けたわけではなく引き分けで勝ち点を得たということ、初戦に課題が出たことか。これが予選の試合数を重ねた上での結果であればかなり深刻な問題になっただろうが、初戦というのは考えてみれば幸いだった。しかしながら、この相手に1ゴールも挙げられず勝てなかったというのは想定外。なにしろ試合前のフランスのブックメーカーのオッズでは日本の勝ちが1.02倍。つまり日本が勝てない(負けるではない)確率は2%というオッズだった。相手のシンガポールの監督は試合前に「もし引き分けでもしようものなら大事件」と語っていたが、それが現実のものとなってしまった。もちろんこういう結果も起こり得る。が、なんか胃の辺りが妙に重くなるのは延々と攻め続けていたにも関わらず内容がよくなかったというところだ。なんかずるずるっと一気に後退したような気がして、日本が強くなったと思ったのは幻想だったのかという錯覚を覚える。ホントに、こういうときにお約束の「決定力不足」という文言はもうたくさんなのだった。

しょうがない。予選はまだ始まったばかり。ここはひとつ、ここからハリルホジッチがどう立て直すのか、手腕をもう一度見てみるしかない。次は東アジアカップか。

今日も朝から疲労困憊状態であくびを連発、また午前中1時間ほどソファで気絶。もうすっかりお馴染みのパターン。日中から何もしていないのにへろへろではあったが、サッカーに備えて3時過ぎに母のところにも行き、相場も予定では控えるはずだった。が、中途半端にポジションを引き摺ってしまい、結果裏目に出て大失敗。久しぶりに一敗地に塗れる。まさかサッカーの試合が終わるまでポジションを引き摺る羽目になるとは思わなかった。ただ、これも考えようではあるが最悪ではない。

夜、ジョンに電話。だが、なんていうか上手く話すことができない。ただひたすら僕だけが愚痴をこぼしているような気になる。なんだか妙に自分が口下手になった気がするし、頭が上手いこと回らない気がした。

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