イヴ

12月24日、水曜日。

終日雨。終日雪よりよっぽどマシ。夜、母のところからの帰り道にはみぞれになっていたので今は雪に変わっているのだろうか。

朝、台所でノートPCの電源を入れるとスタート画面に見覚えのないアカウントがひとつ増えていて焦る。ついそのアカウントをクリックしてしまい、アカウント作成画面が始まってしまいさらに焦り、途中で強制的に電源を切り、再起動してアカウントを削除。ハッキングでもされたのかと思った。もしかしたらどこかいつもと違うところをクリックしてしまったのか。北朝鮮のハッキングが云々というご時勢なので朝っぱらから実に嫌な気分。これまでもグーグルのアカウントに不正アクセスがあってパスワードを変えたりしたことがあるし。

そんなこともあって午前中は気分的に相当に煮詰まる。今日も映画見まくろうとhuluで「探偵はBARにいる」を見始めたのだが、半分ぐらいまで見たところでギブアップ。演技も演出もあまりにも軽く、つまらな過ぎる。「相棒」のスタッフということで最近の日本映画によくある、いかにもテレビのスタッフが撮ったという映画。つまり映画っぽくない。逆に言えばある意味日本の映画っぽいとも言える。冬に雪の北海道を舞台にした映画を見るのもいいかと思ったのだが如何せん、話がつまらな過ぎた。

昼食は先日せっかく叔母にもらったのでとろろ芋を擦っていわゆる山かけご飯にして食べてみる。あっさりしていた。まあ卵かけご飯の代わりにはなる。

ただでさえ煮詰まっているのにつまらない映画に当たってさらに気分が滅入り、しょうがないので午後は隣町の業務スーパーまで買い物に。お茶とか食材を買い溜め。

帰宅して、気を取り直してフェルナンド・メイレレス監督のブラジル映画「シティ・オブ・ゴッド」を見る。ぐいぐいと惹きつけられる。面白かった。リオデジャネイロのスラムを舞台にしたギャング・ストリートチルドレンの抗争を描いていて子供が平気で殺し合ったりするまったくもって悲惨で救いのない話なのだが、これが実話だというのだから恐れ入る。ブラジルというか中南米怖いなあと思う。そういう悲惨な現実を容赦なく描いていて、それでいてポップな映画になっているという。昨日からの、人が平然と殺される映画が何故面白いのかという疑問は続く。

夜は何を見ようか少々迷ったが結局リドリー・スコット監督「グラディエーター」を見た。これも面白かった。2時間半ぐらいある映画なのだがそれほど長く感じなかった。僕にしては珍しく一時停止する回数も少なかった。リドリー・スコットというのは「エイリアン」「ブレードランナー」というような大傑作を撮ったかと思うと凡作を連発したりしてよく分からない監督である。基本は映像美の監督だとは思うが。この映画、ずうっと音楽が鳴りっ放しなのだがあまり気にならない。ローマ時代というその演劇性と、音楽のロール数が多いせいか。昨日見た「皆月」で音楽の使い方が気になったのは同じセンチメンタルなテーマを使い回していたから。スコセッシの「グッドフェローズ」ではずっと歌が流れていたので少々落ち着かない感じはした。「グラディエーター」の場合はどちらかというとオペラの劇伴のような印象。つまり、壮大に構築された演劇を鑑賞しているというイメージ。ある意味とても映画っぽい。

世の中的にはクリスマスイヴ、知らぬ間に「ぼっち」という言葉が流行っているみたいだがそれを言うなら僕はいつもクリスマスなんてほとんど「ぼっち」だった。誰かと一緒にクリスマスイヴを過ごしたなんてこの何十年で数えるほどしかない。元妻と付き合っていたときと結婚していたときぐらいだ。人生の大半のクリスマスは「ぼっち」だった。今年は家に篭っていたせいでくだらぬクリスマスソングを聴かずに済んだことが幸い。クリスマスソングほど憂鬱でうんざりするものはない。

しかし、相場のポジション持ってないとつくづくヒマだなあと思う。昨日宣言したように年内はもうポジションを持たない。母は今日も調子は悪くない。昨日の日記に書くのを忘れたが、昨日の母は一瞬破顔一笑してくれて、それがとても嬉しかった。


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