背水、再発

ふたたび田舎の共用施設から。前回の日記を書いてから、2・3日体調を崩したり、大雪が降ったりして日にちが開いてしまったけれど、客観的な状況は変わっていない。相変わらず父は病室で意識のないまま、人工的な呼吸を機械的に続けている。僕はこのまま、少なくとも1月の第2週までは田舎で過ごすつもり。

この間のもっとも大きな変化と言えば、僕が禁煙を始めたということだろう。またかと思われる人もいるかも知れないが、今度ばかりはちょっと違って、何しろ今日で禁煙して6日目を迎えたところである。ちょっとした奇跡と言ってもいい。きっかけは前回の日記を書いた翌日に風邪気味になって体調を崩し、朝食後に2本ばかり吸ってから1日煙草を吸わなかったことによる。こういうときじゃないと煙草を止めることは出来ないと思ったし、母から「人生で何かひとつぐらい我慢してみろ」と言われたことも大きかった。ウィキペディアによると体内のニコチンは3日で消えるらしいが、6日目に突入した今に至ってもいまだに煙草を吸いたいという意識は消えない。実際、いつ煙草に火を点けてもおかしくない状態がずっと続いているんだけど、そのたびに「今回止められないと2度と止められなくなる」という半ば強迫観念的な意識と、前述の母の言葉によってなんとか押し留めている。さて、僕は本当にこのまま煙草を止めることが出来るのだろうか?

それにしても、一昨日からのいわゆるクリスマス寒波による大雪で、世界は見渡す限り雪に埋め尽くされてしまった。晴れて日が差していると思っていても、いつの間にか猛烈な吹雪に変わったりする。今日も最高気温は零下だ。しかしこのところの僕を悩ませているのは寒さではなく、10年以上前に完治したと思っていたパニック障害が再発してしまったことだ。ちょうど禁煙を始めた辺りから、いわゆる予期不安と思われるものに悩まされている。かつては、二十歳ぐらいから20年近くかかっていたパニック障害だけれど、このところは毎晩夜中に何度も目が覚めてパニック寸前まで行くので、これほどの頻度で予期不安、パニックに襲われるのは初めてと言ってよく、このまま抜けられないのではという不安に日々苛まれている。こういうときに限って耐性が出来てしまい、安定剤を1錠飲んだぐらいではまったく効かず、量を増やすべきかどうか悩んでいる。かつてはスルピリド(ドグマチール)とレキソタンを飲んで2・3ヶ月で治った経験があるので、ここは背に腹は変えられないから、安定剤のソラナックスを2錠にするべきなのかも知れない。

僕のパニック障害の要因は非常に明確でただひとつしかなく、それは死に対する極度の恐怖である。一度死の恐怖に捉えられてしまうと、それは急激に増幅して抑え難くなる。というか、恐怖の増幅するスピードがあまりにも速いので、あっという間にマックスに達してしまう。その結果、僕は大概声を出して叫んでしまう。子供のように母を呼んだりする。それでようやく抑制が効く。これを夜中に何度も繰り返してしまう。もっと若かったころ、以前パニック障害だった20代のころは、抑制が効かなくて完全なパニック状態になり、叫びながら枕を壁に叩きつけたりしてひと暴れしないと治まらなかった。その点を比較すると、今はまだすぐに抑制が効くほうではある。ウィキペディアを改めて読むと、どうやら予期不安というのともちょっと違うようだ。なんにせよ、毎晩物凄く疲れるし、心が休まらない。

こういった状態に陥るのも、今置かれている状況が非常に中途半端で落ち着かないせいだとは思う。精神的に参っているのは母も同様で、安定剤を飲まないとよく眠れないようだ。その点、僕は何度か目が覚めるものの、一応眠れてはいるのだが……。

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