無理

3度夢を見て、つまり3度寝をしたのだろう、目が覚めたのは9時だった。昨夜も1時ごろには寝たのだが。8時間も寝たせいか、少なくとも午前中の精神状態は悪くなかった。4時間業務の後、遅い昼食をスーパーで買って帰り、本を読む。で、恐らく昨日と同じ理由で不安感を覚える。今回の抑うつ状態はもう1ヶ月以上続いているのではないだろうか。とにかく、一旦不安感を覚えるとありとあらゆることがネガティブな材料になってしまう。あらゆる情報を自分自身とネガティブに結び付けるものとして受け取ってしまうため、PCに向かう時間も減っている。ニュースサイトであれ、ツイッターであれ、Faccebookであれ、すべてが気が滅入る材料になってしまうからだ。一時期コミュニケーションツールとしていたFacebookに対しての温度は限りなく低くなってしまった。その辺の有閑マダムの世間話にしか見えない。ただの馴れ合いにしか見えない。今の僕には、人の幸せというものが少々しんどいのだ。じゃあ人の不幸は、と言われると、それも自分のことに思えてしまうから始末が悪い。真面目な話、今のネガティブ思考はかなり深刻だ。さすがにこれではまずいと思い、夜は読書の手を休めてPCに向かい、中途半端なバージョンをアップしてしまった曲、”This Way”のドラムの打ち込み直しを始めてみたが、やっぱり中途で挫折、どうも続かない。やる気、意欲が失せている。ゼロではないのだが行動に移してそれを持続出来る精神力がない。それでも今夜も筋トレはやった。

そんなわけで奥田英朗「無理」読了。うーむ、今日は下巻を一気に読み終えて、これだけストレスの溜まる話なのだから最後の最後ぐらいカタルシスがあるのではないかと思ったが、とうとうそれもないままだった。5人の主人公たちが有機的にリンクもしないままだった。帯に書いてある惹句、「この物語には、夢も希望もありません。でも笑える面白い。」の前半だけは本当だった。一体この救いのない閉塞した話のどこが笑えるというのだろうか。人の不幸を読んで優越感に浸れる、という意味なのだろうか。そういう意味では今の僕の精神状態、いや、今僕が置かれている状態からすれば、まったくもって選択を誤ったとしか言えない。一番読んではいけない類の話を読んでしまった。一片の勇気も得られない。常日頃の癖で一度に上下巻を買ってしまったのがよくなかった。これで話として面白ければまだ救いがあったのだが……。文字通り、無理があったな。うつ病の人は読んじゃダメ。余計憂鬱になるだけだから。

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