ライク・ア・ローリングストーン

9月27日、日曜日。

これまで何度も書いてきたように、自分は人生の岐路でことごとく選択を誤ってきた。しかしながらもう一度人生をやり直したとしても、やはり同じように間違えた選択をするのだと思う。何故なら、Human Leagueも歌っているようにそれが人間というものだから。Born to make mistakes.

そんなわけで期待に沿えなくてまことに申し訳ないが、あれほど断言したのに僕と彼女の関係は終わらなかった。いうなれば終わったのはシーズン2だった。案の定彼女は昼過ぎにうちにやってきた。そして僕は警察を呼ぶことができなかった。家には上げず玄関先で話をした。そして、もう辞めようと言った。念のために言っておくと、彼女は元の人格に戻っていた。つまり悪い方じゃない方の人格だ。僕は努力をした。努力をして、もううちには来るな、もう辞めようと言った。最終的に彼女も納得して帰って行った。だが僕は致命的な間違いを犯した。LINEは開けとくからと言ったのだ。今回が彼女と縁を切る最大のチャンスだった。警察を呼べばそれですべてが終わったのだ。だがそれができなかった。何故か。それは驚くべきことに僕の気持ちがまだ残っていたからだ。人間とはなんと愚かな生き物なんだろう。

5時からの試合で鹿島は大分に0-2で完敗した。最初から嫌な予感はしていた。試合中ずっと自分の頭の中で雑念が右往左往していた。試合が終わり、隣町のまるまつという和風ファミレスに夕食を摂りに行った。一人でまるまつに行くなんて初めてだが、試合中からそうしようと決めていた。おろしチキンカツ定食を食べていると彼女からLINEがあった。食事を終えるとまるまつの駐車場の車の中で彼女に電話をした。いうなれば反省会みたいなものだ。帰宅後、珈琲を淹れて同時に生豆を煎り始めた。すると煎っている途中でがくんと疲れが一気に押し寄せた。そして僕は抑うつ状態になった。豆を煎り終わったころに彼女から電話があった。予定では僕の方から電話する予定だった。僕は抑うつ状態で呂律がよく回らなかった。ぐだぐだな、センチメンタルな話になった。

ときどき、昨夜刑事に言われた「また同じことを繰り返すんでしょ」という言葉が浮かぶ。ああそうなんだ。人生は風に吹かれて転がる石のように転がっていくんだ。行く先なんて分からない。正解なんてどこにもない。

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