Trembling

12月20日、金曜日。

しばらく震えが止まらなかった。それが不愉快さ故なのかそれとも恐怖なのかは分からなかった。いずれにせよ、僕は心底うんざりしていた。

昨日は彼女のところに泊まった。今日は生まれて初めてコメダ珈琲なるところに入ってあまりの珈琲の不味さに慄然としながらも、彼女の仕事に関してひとしきりアドヴァイスなどをして帰った。宮城県と山形県の県境のトンネルを抜け、尾花沢市に入ると雪になった。村山市に入るころには本降りっぽくなったが、地元に戻ってくると雪ではなかった。それでも母のところに面会に行くころには、この町でも雪がちらついていた。

帰宅後、コンビニで買ってきた弁当の夕飯を食べ終えてからスマホを見ると、突如として彼女の「発作」が始まっていた。それは詰まるところある種の病気なのだと分かっていても不愉快な感情はしばらく抜けない。平均しても2時間ぐらいはかかる。いずれにしても悪い方の彼女が現れたということで、これ以上悶着を起こしたくないので今日はLINEのメッセージは返さないし電話にも出ないとメッセージした。今日はしこたま相場のポジションを持っていたので、とにかくチャートに集中しようと思うのだが、なんだかヤケクソな気分になるだけだった。そうすると矢継ぎ早に「大嫌い」「二度と私に関わり合わないで」というメッセージが来たので、今度こそは本当に終わったのだ、自分は非リア充に戻ったのだと思った。特に物凄く悲観していたわけでもないのだが、なんだか途轍もなく嫌な感情に満たされて冒頭に書いたように震えが止まらなかった。二度LINEの電話がかかってきたが両方とも出ないで切った。すると、「自分勝手、最低」というメッセージが返ってきた。

昨日彼女と一緒に仙台のアウトレットに行ったら、GAPのダウンジャケットが2900円で買えて、これはいい買い物をしたと思ったものだが、もしかしたらこの買い物をするためだけに彼女と出会ったのではないかなどと考えた。相変わらずチャートを凝視していたが、どうもそっちの方も好転しそうにないので利食い。その後もしばらく震えは治まらず、特に寒いというわけでもないのにダウンジャケットを着てみたりひっきりなしに煙草を吸ったりした。やがて彼女から「ごめんなさい」というスタンプが送られてきた。しかしそれに対して一体どう返答したらいいものか分からず、例に漏れず煙草を吸いながらどう書いたものかと考えて、「風呂に入る」とだけ書いて風呂に入った。

その後音沙汰はない。正直言って何がどうなっているのか、何をどうすべきなのかさっぱり分からない。震えが治まったと思ったら手の痺れになった。正直なところ、風呂に入る前は胃潰瘍寸前だった。彼女がこうなることは分かっていたものの、そのときに自分がどうなるかということを分かっていなかった。ただただ、電話で罵り合いみたいなことをするのは御免だった。彼女が衝動的に訪れる怒りをコントロールできないように、僕もまた、不愉快な気持ちをすぐには抑えられない。前途多難なことは承知していたが、いざその多難に入ると、もうそこは五里霧中なのだった。

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