幻影

6月3日、月曜日。

マリオ・バルガス=リョサ「アンデスのリトゥーマ」読了。

時系列やら物語が交錯して進んでいくのだが、その割には存外に読みやすくてびっくりした。バルガス=リョサってこんなに読みやすかったっけ?という感じ。

今日から母が入院。10時半まで病院に行かなければならないので8時40分にアラームをかけておいたのだが、8時39分に目が覚めた。いつも思うのだが、人間の体内時計って一体どうなっているんだろう? もっとも、常に動作するわけでもなさそうだし。

母は前回と同じく5階の東病棟だが、今回は窓際のベッドなので日当たりがいいのと景色がいいのは救い。看護師から木曜日の手術は朝の9時からと聞いて愕然、木曜日は7時起きか……と気が遠くなる。明日の11時半から麻酔医と担当医の説明を受けることに。帰りがけ、途中のドトールでカフェ・ラ・テを飲んで一服して帰る。

日中の気温は29度だったが、とにかく暴力的なまでに暑かった。まさにうだるような暑さという感じ。ところが夜になると窓を開けているとやたらと涼しく、こういうとこはまるで避暑地のようだ。夕食後、YouTubeでどうでもいい動画を見ていてドアチャイムに気づかず、宅配便を受け取り損ねる。受付センターみたいなところに電話して、8時過ぎに町内の宅配センターに受け取りにいった。

日が落ちて夜になるころに気づくと、ようやくここ二日ばかりのもやもやが大分薄れた気はする。同窓会後の喪失感と存在しない恋の幻影みたいなものから。夢から覚めて現実に戻るみたいに。

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