９９年１０月１４日（木）
今日はハナから日記を更新するつもりなどなかったのだが、突然降って湧いたような一大事が起こってしまったので、後々自分で振り返るためにも今日は書いておこう。
今週に入って眠くてしょうがない。睡眠不足もそうなのだが、毎日寝覚めの悪い夢を二本立てで見ているので、恐らく眠り自体も浅いのだろう。それにしてもネグラの釘が相変わらず渋いままである。たまたま休み明けの火曜日に、打ち合わせのついでに以前通っていた店を下見してみたが、せいぜい一番回っても２７・８回どまりの調整で、食指の動いたのはＭｒ．マリックぐらいだった。それも単に物珍しいからというだけなのだから情けない。それでも昨日あたりは起きがけにマリックを打ちたくてしょうがなかったが、ぐっと我慢していつもの店に行き、マジチェを打って確率負け。相変わらずＣＲには打てる台が無い。
今日も今日とて例によって嫌な夢を見て６時に一度目を覚ましてしまったこともあり、眠くてしょうがない。なんとかいつもの３分過ぎに店に辿り着くが、釘は変わらず。それでも何故かわずかな期待を持って朝イチだけはＣＲを打ってみる。まあ、回らないのが目に見えているだけに情けないが。昨日などはウエスタンヒーローで２回転で当たりを引いて等価の札が付いたものの、あまりにも回らないのでぶん投げてしまった。打っていて何故か、生キテ虜囚ノ辱メヲ受ケス、という旧日本軍の訓辞がアタマに浮かんでしまったほどである。そんなわけで、今日も昨日と全く同じでちょろちょろとＣＲを打って失望した挙句に地下のマジチェのシマに。昨日アケたのかどうか定かでは無いのだが、このシメまくっている状況で、何故か一台風車を直された台があったのだ。回りの方は３０回前後。
誰もいないこのシマで打ち始めると、２５００円で当たり。その後も昨日の鬱憤を晴らすかのようにポンポンと当たる。３時を回ったころには２２０００個ほどになっていた。ここで休憩がてら外に出て携帯の留守電を確認して戻る途中、壁やらカードの自販機やらに何やら張り紙がしてあるのに気付いた。近づいて読んでみる。「誠に勝手ながら、当店は平成１１年１０月１５日をもって閉店致します。．．．」茫然。席に戻ってからも信じられない気持ちだ。１５日と言えば明日ではないか。どうりで釘をアケないわけだ。しかし、店を閉めるときと言うのはどうしてこういつも突然なのだろう。
打ちながら何やらセンチメンタルな気分になってきた。考えてみれば、この店には随分世話になった。入替のときに新台をアケるだけと言う様な店ばかり目立つ中で、昔ながらにアケシメをやってくれた。火曜に前のネグラを下見したときも、近くの別の店があったところが更地になっていたが、これも時代の流れなのだろうか。地下はともかく、一階はそこそこ客が付いていたのだが．．．。どうせならボッタクリの店がつぶれて欲しいよ。こんなことなら先週遠慮せずに抜くだけ抜いておけばよかった．．．。
などと複雑な心境でいるうちに、気が付くととんと当たらなくなっていた。リーチも予告もほとんどかからない。気のせいなのかもしれないが、大ハマリするときと言うのはどの台でもこんな状態になるから不思議だ。ようやく当たったのは６倍ハマった１１０００個ほど打ち込んだ時点。いつもならここまで深追いしないのだが、今日は特別だ。何故なら明日はこの店に来るつもりが無いから。明日の無いパチンコを打ちに来るつもりは無い。そう考えると、この店で打つのも今日が最後なのだ。今日だけはもう少しここで打っていたい。
そんなちょっぴりセンチな気持ちで打っていたら、また元の出玉に追い付いた。８時を過ぎるころから次回までの時短を３回続けて引いたのだが、この時短中に思いっきりハマっているあいだ、恐らく世界で一番ヒマなお婆さんが後ろの席で一時間ほど見ていた。マジチェは次回までの時短中は当たるとき以外は全くリーチもかからないので、打っている人間でもデジタル画面は死ぬほどつまらない。そのうちその婆さんにつられておばさんの二人組まで見学に加わった。さらしものである。そんな中でも思いっきり止め打ちをしていたが、どうせ今日までだし、これをやらないようではこの機種を打つ意味が無い。それにしても動物園のクマやゴリラがストレスでうろうろする気持ちが分かる。１０時を１０分ほど回ったところでようやく時短の抽選で０が出たので上皿分も打たずにヤメ。まるで時間調整でもしてくれたような出方だ。カウンターで残高の残ったカードを発行元に精算するための封筒をもらった。店を出て、自動ドアが背中で閉まったときに思わず小声でつぶやいた。さようなら．．．
帰りの電車の中でふと思った。カウンターの女の子に彼氏がいるのか訊けばよかったな．．．待てよ、それより明日からどうするのだ？．．．ま、なんとかなるだろう。
本日の収支 ＋６３，５００