a day in my life

「玉音放送」

愛は死にますか...

98年12月16日(水)

以前TVチャンピオンのパチンコの放送のときに、飛鳥一平が「パチンコとは不条理なゲームです」と言っていたが、けだし名言だ。

別に不条理を極めたいと思ってパチンコを打っているわけではないが、昨日の日記にも書いた様にここのところは確率くんに嫌われているようで、いじめを受けている真っ最中。とにかく今日から流れを変えるぞと、気合を入れて精一杯の早起き。それでも30分遅れ。だって寒いんだもん。

ここ二日ばかり打ち合わせ等の関係で渋谷の元のネグラに行っていたので、いつもの店には中二日あけての入店。30分遅れで店に入ると、なんかガラガラだ...。ハテ。ルパンや新台で入ったいれてなんぼも空いている。いつも通り現金機から一通り釘を見て歩くと、なるほどシメっぱなし状態。アキといえるのは皆無。とりあえずシメてない台を見つけるしかないか...。一応釘が残っている前回の日記でも打ったねずみ小僧を押えるが、他に打てそうなのはブリバリ原始人に一台、ギンパラに一台、ルパンに右打ちならという台が一台。新台のいれてなんぼは一度も釘を見てないが、珍しく客が一人も付いていないので端から見ていくと、見事にアケていない。が、一台だけ寄りとヘソをシメていない台を発見。気持ち的に攻めたい感じなので、よくわからんがこれから打ってみることに。最初の500円で20回回ったのでいけるかもと思ったが、所詮ボーダーに毛が生えた程度。7500円で見切りをつける。回りそうなゲージなんだが、それだけにアケてくれない感じだ。

という訳で結局最初に押えたねずみ小僧を打つことに。この台は前に日記に書いたときにはちゃんと出たが、先週の絶不調期には終日確率オーバー+時短なしという見事な様変りを見せた。故になんか消極的な気持ちになるが、スペックを信じれば釘的にはこれが一番カタそう。

ところが現在の不調が乗り移ったのか回ってくれない。5000円投資したところで一旦あきらめて朝ピックアップした他の台をちょろちょろ打ってみるがどれもピンとこない。やれやれ、こういうところも今の状態を象徴しているが、結局もとのねずみに戻り2000円追加したところで当り。なんだ、確率以内で当るじゃん、と思ったのだが...

その後は絵に描いた様な最近の展開。当然のように確率線をオーバーしていく。それに連れて僕のアタマも確率オーバーしていく...それにしても渋いな。だいたい年末にしてもこれだけアケてないと客も飛ぶよ。と思っていると、場内アナウンスで明日台の入れ替えで空手王を入れるということ。なんだ、そういうことか。たぶんバトルヒーローあたりのシマを入れ替えるんだろう。

6時を回るころになると、僕のアタマにはとうとうお迎えが...。それにしても当らんな。もう6時過ぎか。ここまでの確率はと...450分の1ぐらいじゃないか!他の台はまともに当ってるみたいだし、もしかしてこの台だけ基盤が違うのか?そうか、この台だけ大工の源さんに違いない。それも設定3だ。なんだそういうことか。じゃあ確変引けばいいんだ。コンベアが高速になれば、と。はっ、こうやって人はオカルトになるのか... 身の危険を感じた僕は食事休憩をとって戻ると、ようやく総投資額ジャスト4万円めで1万回時短の当りを引いた。しかしその後も確率は500分の1状態。このころになるとようやく人間に戻った僕は半ばあきらめも入って悟りを開いた状態になり、無心で打てるようになった。こうなったら終日勝負。9時をまわって、2回めの1万回時短で800回転を超えたころにはすっかり開き直って、内心、これを越してちょっとでも収束すればしめたもんだ、閉店ぎりぎりまで打ったるぞ、もしこのままでも明日もう一度打てばちゃんと出てくれるだろうから大丈夫大丈夫、と不敵な笑みまで浮かべていた。

と、そのとき、店員の女の子が横から現れ何事か僕に話しかけている。
「お客様、このコーナーは新台入れ替えのため本日は10時までとなっております」
「...」
その瞬間、僕の意識は瞬く間にロッキー山脈あたりまで飛んでいった。そしてそのロッキー山脈では谷啓がオーバーアクションでビブラートを効かせて叫んでいた。

ガチョーーン!

本日の収支 −14、500

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